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□二話
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薄暗く不気味な洞窟とも言える地底…其所に魔界へと続く大きな門がある。羽根を仕舞い神気を抑えたリンと、エルフィスは其の大きな門の前に立っていた。
門番と思わしき使い魔の男は二人に怪訝そうな眼差しを向けていた。リンはそちらに歩き近付くとおもむろに其の男の方へと向かい、声を掛けた。



「…なァ、俺とアイツ、中に入れて欲しいンだけど…」



「…何者だ?」



「上の遣り方に呆れてコッチに付こうかと考えてるヤツ等デス」



「何…?そんな奴が実際に居やがるのか…?……まぁ良いか。入って良いぞ」



「マジで!?やりィ!ほら、行こうゼ?」



「……」



多少なりと怪しむような視線を門番の男から受けながらも中へと進む。調子良く満面の笑みを浮かべ手招きするリンにエルフィスは呆れたような表情で密かに溜息を漏らし歩き出した。


天使と人間である二人が魔界へと来る事になったのには理由がある。刻は実菜が買い出しに行った後まで戻る…



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