投稿者 | 親記事 |
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[記事No.326462]短編小説
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まなか
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本当に本当に申し訳ない。消してしまった作品の作者様にお詫び申し上げます。 また作りますので、また投稿していただけると嬉しいです。すみませんでした。 一つのレスに収まる長さの短編小説を書きましょう。 投稿は何度でも大歓迎です。連続投稿も可能。気が向いた時に参加してください。 スレ主も頻繁に出現します。 |
投稿者 | スレッド |
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[記事No.607205]Re:短編小説
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記事No.326462への返信 それこそ現在人口の指の数があれば余裕で数えることが可能だろう。 「法は破るために在るっ!」 まるで名言のように言った言葉を最期にでもするように、戸惑い無く彼は25階建てマンションの屋上から身を投げた。 勿論着地点には衝撃を和らげるようなそれ用のアレを事前に置いてある……というような器用な真似は彼には出来ない。 「バァァアアアカァァアアアアアアア!!!!! バカだとは知ってたけどバカだよ!アルティメットバカだよ!!」 「ブルゥゥァァアアアッイズホワイトドルァゴォォオオオオン!!!!!」 「意味わかんねぇよ!」 勿論、丁度彼の真下で頭を抱え顔を青ざめさせる彼も25階建てマンションの屋上から身を投げた人間をキャッチするような身体能力もなければ、そんなカルシウムみっちりの骨もしていない。 その間にも落下する彼は3回転を華麗に決めて、華麗に足の裏から『ドシャアアッ』という音と共に再び地へと足をつけた。 「無事…なのか?」 砂煙蒔く中に見える影は体操選手の格好で停止している。暫くすると声が返ってきた。 「おう」 「不死身かッ?!」 「いや、これ小説だし」 「それを言うなよ…」 「でもそう巧くはいかないらしい」 「は?」 いつまでたっても微動だにしない彼を不思議に思いつつ、『まさかお約束のように両足が地面にメリッこんでるんじゃねぇだろうな?引っこ抜くなんて御免だぞ』と顔を歪ませていると、砂煙が漸く散った。 見たところ彼の足が地面にメリッこんでいるようにはみえない。 「骨がな、2本逝った」 「そこはリアルなんだな つーか立ってられるんだな、いろいろとすげぇよお前」 彼は涙目で「座ったら死んじゃう」とそのままの体制のまま助けを求めた。 そのままの状態で放置された彼は後、1時間半後にマンションの住人の一人によって通報されて警察に運ばれていったという。 End. ―――‐‐‐………… ▼あとぅがき ブルゥゥァァアアアッイズホワイトドルァゴォォオオオオン!!!!!を書きたかっただけ お目汚し失礼(土下座 |
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[記事No.607126]Re:短編小説
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お茶
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記事No.326462への返信 「一気に寒くなりましたね」 「寒くなったのはわかるけど、なんだ?その格好」 「風邪引くといけないので完全防備です」 「……100歩譲ったとしても、今の季節から雪だるまとか………」 電波が入っているお隣さんであり、幼なじみでもある同級生はファーのついたロングコートに手袋、温かそうなブーツに耳あて、マスクをしていた。本人は完全防備と言っていたが、ただの馬鹿だと思う。 「お前、暑くねぇの?」 「暑くはありません。産熱量が少ないのでちょうどいいです。逆に、ジーパンにシャツは寒くないのですか?」 「ちょっと寒ぃけど、冬服出すのも面倒だしな」 「秋に何を着てよいかわかりませんものね。個人的には、あなたにはこのカーディガンが似合うと思います」 「っうお、どっから出した!?」 「コートの下から、です。サイズが大きめなのであなたでも着れます」 「さんきゅ?」 「いえいえ。風邪を引いてしまっては元も子もないですので」 濃いグレーのカーディガンからは柔らかいにおいがして、普段嗅ぎ慣れないにおいに酔いそうになった。 「あ、それは柔軟剤の香りですよ」 「夢くらい見させろよ」 ――――――――――― 特売で売っていた柔軟剤のにおいが好みの香りだったので。 連続投稿すみません… |
[記事No.607118]Re:短編小説
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お茶
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記事No.326462への返信 「ねぇ、大人になったら何になりたい?」 「それをあと数分で二十歳になる私に言う?」 ジロッ…と目の前にいた男を見れば、奴は私とは似ても似つかない美貌を歪めてニヤニヤと笑いながら「ババアの間違いだろ?」なんていいやがった。十代と二十代の差あんちくしょう!! 「アンタは何になりたい?」 「…………ケーキ屋さん?」 「女子かっ!!」 「んじゃお花屋さん」 「幼稚園児かっ!!」 「突っ込みしわついたらどーすんの?」 「原因が言うな」 ズズーとコーヒーを啜って、時計を見れば、秒針は9の所を指していた。あと15秒。 「なぁ、」 「ん?」 あと10秒。 「さっきの答えなんだけどさ、」 あと5秒。 「俺はねーちゃんのお嫁さんになりたい」 「…は?」 「あ、誕生日おめでとー」 パチパチと安っぽい拍手を送る奴に固まる事数秒。私が反論しようと口を開いたら、フォークに刺さったコンビニのロールケーキを押しつけられた。 ……さて、衝撃の告白の返事兼不意打ちへの礼はこのロールケーキを飲み込んだ後にしようか。 義姉弟の話が書きたかったのです。因みに一歳差をイメージ。 ・ |
[記事No.607117]Re:短編小説
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まぐ
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記事No.326462への返信 「あ。」 一日中考え事をしていた なんでこんぺいとうはこんなに美味しいんだろうとか なんで秋休みはないんだろうとか なんでパズルはこんなにも難しいんだろうとか なんで秋休みはないんだろうとか 麦茶は冷えてないとダメだなとか 「つまり生きていく上での素朴な疑問を考えていたわけです。献立から哲学的なことまで幅広く。とても貴重な一日でした」 「…つまりこんぺいとう食べながらパズルして麦茶飲んでまったりしてついでに宿題を忘れた、と」 「…見せて」 「お前がソーリダイジンになって秋休み作ったら見してやる」 ------------- 初参戦です なんで秋休みないんだろ |
[記事No.607069]Re:短編小説
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記事No.326462への返信 最初はそう呼ばれる天体が在ったらしいのだが、いつしか文明に砕け散ってしまったらしい。 暖かい光の無い世界。 代わりに素晴らしく大きい、丸の月があった。毎夜(昼と夜の区別もなかなかにつきづらいのだが)不思議と自力で光る月は、昼よりも夜の闇を照した。 だが昼は昼、夜は夜のまま。時は人の中で刻まれ続ける。 「月って自分の力で光ってるんだよな?」 「うん」 「月の石をネックレスにして首から下げたらスカ●ツリーのてっぺんから落ちても死なねぇかな?」 「わからんけど取り敢えず飛●石ではないから落ち着いてやめろ」 光が必要以上に無かったとして、暖かな日差しが受けることが出来なかったとして、人の中身は変わらないらしく、昔から今まで同じ時が過ぎ行く。 「太陽の隕石が地球上に衝突するまであと1500年だっけか?」 「1500年も絶てば人類滅亡してるだろ」 ゆるゆると過ぎる人類滅亡カウントダウン。 それは人間の寿命から見れば実に長すぎて、危機感もなくゆるゆると過ぎていく。 「あ、1500年じゃねぇや 500年だ」 「そんな間違い様ねぇとこよくスラッと間違えたな」 End. ――――‐‐‐‐‐…… 太陽砕きたかっただけ← |
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[記事No.603062]Re:短編小説
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記事No.326462への返信 寝苦しいから窓開けた。 そこには、どうだ。 満点の星空。 数えようにも、消えてはまた輝く星達。 数えようがない。 今見えている星よりも、もっとたくさんいる人間の中から、 私は、運命の人を見つけることができるかな? 待ってろ、運命の人。 私が迎えに行ってやる! ーーーーーーーーーーーーーーー すっきりした。 ありがとうございました。 今から宿題頑張ります。 |
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[記事No.600510]Re:短編小説
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夏子
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記事No.326462への返信 「はい。構わないです。それで結構です」 貴方の心底嫌々とした軽蔑したような視線が私を甘く犯す。 でもね、だからあなたのことが本当に、愛おしくて愛おしくて私は堪らなくなってしまうのです。 あなたの一挙手一投足に目をこらして耳をすませて心がきゅうってなって苦しくなって。過呼吸で指の先まで痺れて。 動かない手足に意味はないと気の短い私はいつか自らそれを切り落としてしまうでしょう。指を、手首を、右足左足、胴体も頭も包んでそっくりあなたに差し上げます。 痣だらけ傷だらけの満身創痍な身体の気だるさも貴方からの叱咤だと想うとひどく心地よい。 「それで充分です。だから、どうかもっと罵ってください」 「マジ気持ち悪ぃな!死ねよ!」 * どえむ |
[記事No.600475]Re:短編小説
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市松
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記事No.326462への返信 右手はいつもポケットで、君は「不良」と呼ばれている。 でもね、わたしは知ってるんだ。 「たーくん!一緒に帰っていい?駅前ドーナツ百円だって」 「……奢らねぇぞ」 「わかってるよー、なんだったら一つ奢るからさぁ」 その右のポケットには家の鍵が入ってて。 昔っからそうだったよね。たーくん、失くしちゃいけない大事なものから手が離せないんだ。 ねぇ、たーくん。 いつか君のその右手に、私の左手を繋いでもらえる日はくるのかなぁ。 |
[記事No.600453]Re:短編小説
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夏子
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記事No.326462への返信 ずっと片想いしている人がいる。 クラスメートに告白された。 クラスの中心的な陽気で快活な男の子。一目惚れだった、ってそう言ってた。 部活の先輩に告白された。 親切でいつも私に優しい先輩。考えて返事をしないと、部内の空気を悪くしそうだから困ってしまった。 親友の彼氏に告白された。 彼女も交えてお喋りをしたことはあったけど、どうして私なの。少しうんざりしながら丁重にお断りした。 先生に告白された。 生徒からの人気も高い格好いい先生。贔屓というか、私は特別扱いされてることは薄々じゃなく気づいてた。 実の弟に告白された。 好意には前々から気づいていて、さすがに倫理的な問題もあるし、長年どうしたものかと目下悩みの種だった。 自分で言うのも何だが、私はすごくモテる。 私に優しい男の子たち。当然だ。私は可愛いのだから。みんな私を愛さずにはいられない。それは私だって例外じゃない。 だから、私がこの可愛らしい少女を愛してしまったのもまた、必然なんだ。 |
[記事No.600441]Re:短編小説
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卍
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記事No.326462への返信 あなたを見ると、心の奥がぽかぽかする あなたと話すと、胸の真ん中がきゅん、てなる あなたに会うと、頬っぺたが林檎色になる あなたが笑うと、ふわふわした気持ちになる 「どうしたの」 「んー、んー…なんでもないよ」 「え、なにそれ気になる」 「なんでもないって」 あなたのことを、考えてただけだよ −−−−−− 今書いてる小説の子たち これが恋だと気付いてない ( ´-`)萌え |
[記事No.600179]Re:短編小説
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白音
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記事No.326462への返信 友に相談した、ほんの一握りの一言が、いつの間にか、クラスメートにも、同じ学年にも、広がっていた。 それを聞いた時、友は絶対に口外しないという、思い込んだ自身の、読みの甘さと、考えに、後悔した。 そして、せっかく、築き上げてきた関係が、ゆっくりと崩れ落ちるきがした。 「はあ、言うべきじゃなかった」 心に傷を負うのは、こっちで、友ではない、だって、友は、罪悪感すら感じてなく、寧ろ、次々に、味方を増やして行くばかりで、あった。 ああ、これから、陰で色々と言われるんだろうな。 前に、友から誰にも口外しないでと言われた事を、律儀に守り、口外しないでいるのが馬鹿らしくなった。 いっそ、ぶちまけようかな、でも、そうなれば、ここにいるのが危うくなってくるだろう。 まあ、近い内に、そうなるだろう、ならば、もう、関わることはやめにする。 それが、1番の心の安全対策だろう。 「話しを聞いた時に、口外してはいけないと思わないのかな」 END ……… 書きました。何が何やらわかりませんね。 |
[記事No.600159]Re:短編小説
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記事No.326462への返信 幸せで、平凡な家庭に産まれました。 少女は幸せでした。 幸せ、でした。 「────知ってるよ。 それは全部過去形だ」 少女は空を見上げて呟く。高くて、高くて、手を伸ばしても届くはずもなくてただ惨めな気分になった。みんなから愛されるあの空から授けられるのは、こんな想いだけだと少女はふて腐れながら、笑う。 少女はひとりぼっちだった。 世界に取り残されたのだ。 見放されたのだ。 過去は陽炎となってユラリユラリ消える。 少女は一人になった時に心に決めた。 前だけを向こう、と。 それはあまりにも残酷な選択。 だけれど、少女には最も正しい選択。 全てを背負って生きていくなんて、無理だ。 自分は今、ひとりなのだから。 だから過去は捨てる。 彼女は記憶を忘却し続けた。 自分の身を守るために、前だけを見据えた。前だけを進んだ。真っ直ぐ突き進んだ。 そのフェンスの先に何もなくても、彼女は進む。 彼女は自分より美しい世界を愛していた。 羨んでいた。 欲していた。 妬んでいた。 ────少女は空を見下ろし、 世界に手を伸ばした。 届かない。当然だ。自分がその手を離した。 バイバイさようなら。 クソッタレで愛しい日々よ。 私は全てを忘却して歩き続けるわ。 ―――――――――――――― 解釈は任せますが一応意味は込めました。込めた、つもり。 というかやっぱり長いのはどゆこと。 |
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[記事No.599981]Re:短編小説
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記事No.326462への返信 ・怖い話系統だぉッ♪ ――――――――‐‐… ↓↓(・ω・*)↓↓↓↓↓↓ 返すことも出来ない知り合いのメール。 知り合いと云う名の親友のメール。 彼は一ヶ月前丁度にこの世から消えていた 最初はかなり質の悪い迷惑メールかと怒りを覚え 四日目には泣き崩れ 一ヶ月も経つ頃には生前と変わりの無い文字列に微笑みを返した。 ただ一つ、このメールを返すことは出来ない。受信はするくせに、送信しようとするとエラー画面になるのだ。 返せない、もどかしい。 話の合わない毎日のメール。時に一通、時に数十通。お前は誰と話してるんだ? 「………? これッ…」 二ヶ月前に話した内容がメールにあった。 詳しく言えば、親友のその日の愚痴のような一日の行動。 "このままいったらどうなるんだ?" ▼あと一ヶ月半 "お前は何がしたいんだ?" ▼あと一ヶ月 "何が言いたいんだ?" ▼あと半月 "あいつの死因は――‐" ▼あと二日 俺は鼻で笑った。 『打撲死』 ▼一日 「お前にはもう何も出来ない」 前日の携帯を川に投げ込んだ。 死人に口無し、小説の悪役のような定義にほくそ笑んだ。誰にもわかることはない完全犯罪。 次の日、悪友からのメールは携帯ごと俺の下へ届けられることとなる。 『俺もお前と同じだったよ あの日、一日違いだ 次の日にお前と同じ様なことをしようとしていた いい加減負けを認めようと思う おめでとう 短命であることを祈るよ』 いつもの皮肉にまみれた文面をその場で削除した。壊れた携帯は使い物にならない。 空を仰ぐような下手な真似はせず、鼻であざけ笑ってやった。 【悪友との真剣勝負】 end. ―――‐‐(・ω・*)――― トラウマになるような文才はないので悪しからず。 少し冷えて大分ほっこりすればいいのです。 以上、 |
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[記事No.599633]Re:短編小説
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記事No.326462への返信 両手に持ち上げる機材には大切なデータも入っている筈だ。だがそれを差し置いても、この怒り、"これ"にぶつけるしかない。 素敵に破壊神を慌ててとめに入ったのは彼のゲーマー友達だった。 「待て待て待て!! 落ち着けよ!まずはハードディスクを買ってからだなぁ!」 「追加料金を要求してくる悪い子はお仕置きです」 よいしょおっと高々持ち上げられる機材、もといデスクトップパソコン。首がグラグラしている。既にそこから外れて崩壊が始まりそうだ。 「置けェェェェッ! 取り敢えず落ち着いて机に置け!首が切れる!(落ちる!(アレ、言い換えても物騒だわww)」 あまりにも必死に言われるものだから致し方無く机の定位置にパソコンを戻す。が、手は縁を掴んだままだ。プラスチック部分がミシミシと良くない音をたて、液晶画面も色を変えている。 「遅ぇこいつ(PC)が悪ぃんだろうよ 俺はちゃんと(PC)に『次に止まりやがったらスクラップにすんぞ』っつったからな」 「で、フリーズしたと」 こくりと頷き、また持ち上げる彼を制止する。 液晶画面壊れるぞ、と言っても力を抜く気はさら無いらしく、逆に強くなった気もしなくもない。 「パソコンに話し掛けてどうする そもそもパソコン語は0と1だ」 「パソコンのが頭いいんだからこっちの言葉を和訳するくらいわけねぇだろ」 「いやだから全てを差し置いてそういう問題じゃねぇからな お前無機物に話し掛けてるからな」 的確に突っ込みが入るが彼は面倒とでも言うようにそれを無視し、ブンッとパソコンを振り上げる。 「はいストップゥゥゥゥ!!」 「んだよ 頭に一発くらいてぇのか? Mなのか?」 「違ぇよっ!」 「はいっ!『違ぇよっ!』いただきましたぁああっ!」 バキィィィッ ※画面両断音 「嘘だろォォォオオオオマジでやりやがったぁぁあああ!!!」 あり得ねぇ、マジであり得ねぇよお前病院(心の)行ってこい とブツブツ呟く先には無惨にも両断されたパソコン。思いきったことをする人間もいたものだ。いや、こんなことをするのは彼をおいて他にはいないだろう。いたら逆に不味い。 「スッキリしたー! 新しいPC買ってくる!」 「お前…絶対にハードディスク買った方が安上がりだったぞ」 破片を蹴りあげる彼の背中に言った。 End |
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[記事No.599631]Re:短編小説
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記事No.326462への返信 違う、これも違う、幸せな純白が見付からない。 「返してッ!返してよぉッ!! それがないと何も出来ない!!」 手離された小型通信機器。彼女の唯一の世界。 それすらも黒く染まってしまった世界。 白い紙と鉛筆を前にガリガリと書き続ける。 白は黒へ、真っ黒な闇を放つ不幸せのお話。 "こんなのが書きたいんじゃない!!" いつからこうなった? 幸せな話を書けなくなったの?! 書いても書いても涙を流す主人公。変えても変えても死に逝くヒロイン。このキャラクター(命)達は幸せにはなれないの?昔はあんなにも幸せだったのに。 ガリガリ、ガリガリ 白い紙が真っ黒に染まっていく。白は黒じゃないと書き写せない。でも黒は闇へと話を誘う。 "どうすればいいのっ?! 幸せにしなきゃ 皆笑わなきゃ" 悲しい顔は嫌いなの 鉛筆を握って書き続ける。量産されるのは不幸のシナリオばかり。自分に重なるそれらに青ざめて、一層必死に書き綴る。 白を求めて 黒を抹消するために 『こうして彼は死に 彼女は一人救われたのです』 "違う" 『二人ともキラキラとした光に消えていなくなってしまいました』 "違う…!!" 『彼女は、彼を生かし幸せに去っていったのです』 「こんなの幸せじゃない!!」 ビリビリと破かれる字だらけの物語。窓から射し込む夕日に茜色へと染まった。自分が影となって茜色に被さり、部分的に黒く染まる。 "黒!黒!黒ッ…!! なんで!!" 望む白が見付からない。拒まれているのか何なのか、真っ黒な人間に白は綴れないのか。 いつから黒く染まってしまったのか…。 「………黒、と…白?」 はっとして手で影を動かした。 影は光が無ければ存在出来ない。光も影が無ければそこに在るとはわからない。 ―――‐白と黒も同じだ 真っ白ではそこに白が存在しているなんてわからない。真っ黒でもおなじこと。 どちから一方なんて、最初から無理だったのだ。 気付いてしまえば 後は早かった 『彼は彼女に手を伸ばす』 『一緒に消えてしまうなら、彼女は彼に先へと進んでほしいと、その手を払いました』 『けれど彼はその手すらも引っ張りあげて抱き締めます』 『一緒じゃなきゃ意味がない そう言って共にあり続けることを選び、さらに彼は だからといって一緒に果てる気はない と笑顔を向けました』 End |
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[記事No.599099]Re:短編小説
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白音
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記事No.326462への返信 「いいのか」 「いいのよ、これで、これでよかったのよ」 もう決めた事。揺るぐつもりはない。 いつも歪を伴う正義感が入り乱れ溢れていたこの国に、今更、真実を伝えようとは思わない、けなされても、王家の恥だと言われても例え、下街の住民に嫌われても構わない。 いいたい事はちゃんと伝えた。それを王国側がどう捉えたとしても、もう気にしない。 きっと、王家の歴史には悪者として記録される。否、もしかしたら、何も記録されないかもしれない。 それでも、王家の歪んだ正義感に抵抗した人達がいた事だけは、頭の片隅にでも留めて欲しい。 遠くはなれてしまい小さく目に映った王国をみながら、別れを告げたのだった。 「いくぞ」 「…うん」 End |
[記事No.598999]Re:短編小説
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記事No.326462への返信 「それこそ知らねぇよ」 いつものように俺の部屋に遊びに来たあいつは、突然そう叫んで持参してきた紙や本を空中に投げた。ばっさーと舞った紙と本。それ等は、あいつの後ろで黙々と本を読んでいた俺の頭に、ヒットした。オイコラ。あいつが言い訳しようと目を泳がせていたが、無視して俺はあいつの頭に拳を叩き込んだ。 「いっだ! ちょ、不可抗力!」 「本を投げた時点でてめぇは死刑だ」「鬼っ!」 いや、今のはあいつに非がある。今あいつが投げたのは、全国の私立都立高校が紹介されてる分厚い本で、命中したのは角。睨み付けながらそう訴えると、土下座された。 というやり取りまではいつも通り。 俺等はいつも共に居るし、学校が終わった放課後はお互い所属部活が無い故、俺の家に遊びに来る。 それだけなら、恋仲に見えるかもしれないが、残念ながらただの幼なじみである。いや、悪友とでも言うのか。そんな俺等に変化。 俺はため息をついて、ぐしゃぐしゃになって床に転がっていた紙を拾い上げた。それに書かれているのは「…進路希望調査」そしてそれは真っ白である。 「何だよ…まだ決まってねぇのかよ」進路先。 呆れて呟くと、あいつは口を尖らせ足を伸ばして床に寝転がった。…アホ面。 「だってさーだってさー将来の夢とか知らないよー決まってないよー」 「…適当に自分の偏差値に合った所行きゃァいいじゃねぇか」 「それでいいと思う?」 …そうだ。こいつは勉強できねぇんだった。何を今更な事を…、 「…悪い。今のは俺が悪かった。そうだよな。お前にあった学校って言うとあれだよな…、」 「え、ちょ、そんな哀れみを込めた目で見て来ないでくれる!? 地味に傷付くよ!! ガラス細工の心嘗めんなよ!!」 「で、 やりてぇ事とかねぇのかよ」 「あたしの全力のギャグを軽くスルーしたアンタを殴りたいけどカウンターされるのが目に見えてるからふて寝したい」 「ああ、つまりニートか」 「いや、ヒモとか」「とことん駄目人間だな社会のゴミだな」「心に500のダメージ」「お前はもう死んでいる」「死んでないわ!」 こうやってくだらないやり取りをして、日が暮れて、飯を食って、今日もあいつは渋々帰っていく。 それは今まで変わらなかったというのに、 あいつが帰った後の自室に寂しさを覚えたのは、これで何回目だ。 ───この日常も、あと数ヶ月で終わる。いや、変わる。 1年後には、この日常が懐かしく感じているのだろう。 その1年後が今のように感じて、馬鹿らしく思えて、ため息をつく。自然と視線は下に落ちていく。その時、視界に白い紙が映った。 「…馬鹿だ」馬鹿だ、あいつ。 再びため息が漏れる。その紙はあいつの進路希望調査。おいおい、提出日明日じゃねぇか。あろう事か、あいつは大切な進路希望調査の紙を忘れていったのだ。ああ、馬鹿だ。あいつは馬鹿だ。 本気であいつの人生が心配しながら、仕方なく俺がそれを拾い上げる。そして何度目かのため息をついた時、それをついつい見てしまった。 進路先を記す欄。そこにはあいつの字で、何故か俺の名前と“お嫁さん” 思わず、紙を落としてしまった。…………は? お嫁さん? 誰のだ? ………俺の? 重い沈黙が部屋を包む中、俺は情けなくその場に座り込んでしまった。そして、ため息。 「…………馬鹿だ。あいつ」 あいつは昔から何も変わってない。 −−−−−−− 短編書くのが苦手な私の特訓。しかし、長い。すみません。 |
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[記事No.598811]Re:短編小説
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記事No.326462への返信 彼女は自分が傷付かないために言葉を待ち続けた。それは結果的に、一日が終わるごとに彼女に"後悔"だけを残していった。 『貴方がずっと好きでした』 『好きでした』だけでもいい。その一言が言えただけでも軋む心は軽くなるのだろう。 代わりに、深く傷付くか…幸せが待っているか。 『逃げ回っていたけど 何でもないと言ってみたりもしたけど』 弁解する勇気すらない彼女は毎夜胸を押さえ踞る。そうして幸せな夢をと願い続ける。 願いを叶えるには自分が傷付きに行かなければならないと知りながら。 『貴方は私をどう思っていましたか?』 自意識過剰でなければ貴方はずっと一緒にいた。 甘えも褒められることも知らない彼女に"恋"は酷く苦しいものだった。 どんなに望もうと、焦がれようと、拒絶される恐怖が伝えることを躊躇わせる。そうして何度も溜め込んで、苦しんで『好きでした』と涙ぐみ。 「貴方がずっと好きでした」 耳を塞いで言うことしか出来ない彼女。言うだけ言って、拒絶されることを拒絶した。 彼の暖かい手はきっと一生忘れない。 「俺の返事は聞いてくれないの?」 抱き締められた温もりを忘れない。 》》「愛してます」と、叫ぶんだ --End. |
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[記事No.598361]Re:短編小説
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空猫
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記事No.326462への返信 たくさん喧嘩したり、たくさん泣いた。 楽しいことがあれば、一緒にたくさん笑った。 たくさんカラオケに行って歌ったし、たくさん映画も観た。 一緒に何回も七夕祭りに行ったし、イベントにも行った。 バレンタインやクリスマスにはプレゼント交換もやったし、誕生日には必ずプレゼントをあげた。 学校も職場も、住む所さえ変わったけど結局連絡が途絶えることは無くて。 色んなことを話して、時には切磋琢磨しあった。 いつも私の隣にいたのは紛れも無い君。 「懐かしいな」 「そうだね」 「あのこと、覚えてる?」 「うん」 「私たち、今なら“ ”っていえるかな?」 「…当たり前じゃん」 「……私、幸せだよ」 そう言って目を閉じた少女は、シワが目立つ目尻から一滴の涙を流した。 ――――――――― 超突発的厨二病全開な短編でした。 フォレブロのお題場に「親友の定義」なるものがあったので、私なりの解釈で短編にしました。 |
[記事No.595677]Re:短編小説
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記事No.326462への返信 死の象徴である真紅はそれを思わせないような華麗な姿を生暖かい風に揺らしてキラキラと輝く川をより一層美しいものへと仕上げてゆく そんな川が、俺の近所にはあった 幼少の頃には気付かなかった 小学生になって彼岸花を知ったときに驚いた 中学生で"これを渡ったらあの世なのか"と中二病を発病 高校生にもなると綺麗と感じられるようになり 社会人になった俺は祖父が渡ったであろう三途の川に似た目の前に広がる川を何とも言い難い顔で眺めていた 複雑である 初孫であるが故に可愛がられ、かなり悔やんで逝かれてしまった 治る病が治らずに この川を渡ればほぼ確実に逝けるだろう、俺は泳げない "泳げない場合三途の川はどう渡るのか… もしや俺は渡れない?" 後2年後に渡し船が存在することをネットで知る 毒にもなる彼岸花 祖父は食べることが好きだった 食って腹を降してはいまいか "うーん…お盆にマツキヨで腹痛止め買って供えるか" 寧ろ解毒であることに気付かない俺の祖父に対する時間は多分、止まっている 受け入れているようで受け入れていない 「腹痛止めってルル?」 解熱剤だ end. ★(゚∀゚*)★★★★★ 〜〜土下座time〜 "彼岸花"を使いたかっただけです お盆急がしすッ!! 茄子と胡瓜以外の野菜を使ったらどうなるのでしょうか… |