一輪の花
□03
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“ガタッ”
扉の開く音がして切原の心臓が跳ね上がった。急いで机の下に隠れる。足音がだんだんとこちらに向かってきてドクンドクンと心臓が脈を打つのがわかった。
そして机の前で足が止まった。切原は恐怖でいっぱいでどうにかなってしまいそうだった。もう駄目だ、そう頭に過ぎった時だった。
「お前…」
顔を覗き込んできたその男と目が合う。見たことのある顔、学ランに坊主頭。そして額には一つの黒子。
切原「あんたは不動峰の…」
橘「橘だ。」
そう言うと武器をないことを確認するため橘は両手を上に上げた。それを確認すると切原も机から出て武器がないことをアピールする。
橘「俺は戦う気はない」
切原「俺もッス…」