一輪の花
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生徒達は目を見開いた。
殺し合い…?
殺し合いって…仲間と?
そんな感情が頭の中で渦を巻く。
柳沢「そんな冗談きかないだーね。」
桃城「そ、そうだぜ、んな冗談やめて下さいよ」
生徒達がそうだよなと冷や汗をかきながら教室内はザワめきだした。
榊「これでも冗談…だと?」
そう言うと榊はポケットから銃を取り出すと生徒達目掛けて引きがねを引いた。
“バァン”
一瞬の出来事に生徒達は恐怖と共に目を見開いた。
真田「幸村!!」
その弾は幸村の右肩へと当たり、幸村は肩を抱いて激痛に耐えた。
丸井「てめぇ…っ!!」
柳「やめろ、丸井!」
丸井「離せよっ!柳!」
生徒達は榊を睨み付ける。自分の命なんか今はどうでもいい。仲間が撃たれたのだ。
それだけが脳に血を上せた。
榊「君もそうなりたいのか?」
丸井「………っ」
自分が死ぬ…のが怖い訳がない。丸井は静かに座った。
榊「君達もこうなりたくなかったら静かに聞くことだ。まず、その首に付いているもの、それは爆発機だ。無理やり取ろうすれば自爆する。触らない方が身のタメだ」
榊の言葉に生徒達は青ざめた。そしてそれ依頼、その機械に触るのやめた。
榊「これより一週間、殺し合いをしてもらい…生き残れるのは最後に残った一人のみ。最終時間に決着が付いていなかったら首に付いてる機械が自爆して、皆死ぬ」
殺さなきゃ
帰れない
殺さなきゃ
生きれない
殺さなきゃ
殺される…
仲間を殺す…?いつも一緒に戦ってきた仲間を、ライバルを?
神尾「仲間を…仲間を殺すなんてそんなことできる訳ねーだろうが!」
橘「やめろ、神尾!」
榊「じゃあここで死ね」
榊は手に持つ何かのスイッチを押した。その途端
“ピピピピ…”
神尾の首の機械がいきなり音を立て赤く点滅し始めた。
神尾「な…んだよ!これ!」
機械を外そうとするが、外れる訳がない。
橘「神尾!」
神尾「橘さん!」
“バン”
その瞬間、首輪は爆発し、神尾は首から血を流し倒れこんだ。
橘「神尾!」
伊武「神尾…」
伊武のこんなに焦った顔を見たことがあるだろうか。他校の生徒は何も言葉を発することが出来なかった。
そして神尾はもう既に死んでいた。
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