短編夢
□誰も居ない応接室
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もう貴方はいない。
私の側にいない。
並盛町にいない。
並盛中にいない。
応接室にいない。
嘘吐き。 私を一人にしないって言ったくせに・・・。
嘘吐き。 自分は何時でも好きな学年って言ったくせに・・・。
ねぇ・・・今ドコに居るの？
貴方の声を聞かせて。
戻って来てよ・・・・。
ねぇ・・・恭弥・・・・・・・・・。
並盛の秩序は貴方が守るんじゃなかったの？
何でココに居ないの？
静まり返った応接室。
前までは、私の声と、貴方の声と、貴方の動かす鉛筆の音が有ったのに、
今は私の呼吸音しか無い。
捨てないでよ・・・・。
側に居させてよ・・・・。
何も言わないで・・・・・・・居なくならないで・・・・。
寂しいよ・・・・。
大嫌いだよ・・・・・・・。
大嫌いなのに・・・・・何故かなぁ・・・？
貴方の声が愛しいよ・・・。
馬鹿騒ぎする私をまた叱ってよ・・・。
草食動物をかみ殺してよ・・・。
今の私は、貴方の大嫌いな草食動物だよ？
貴方が居ないと何も出来ない。
弱い弱い草食動物。
帰ってきてよ・・・・・。
「恭・・・・弥・・・・」
名前を読んでも返って来るのは
静まり返った応接室の静けさだけ・・・・・。