NOVEL
□真実(フィンフェイ)
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「いでぇっ!!!」
「煩いね」
フィンクスが顎を押さえて痛みを訴えている側で、知らん顔したフェイタンが鼻で笑う。
「お前なぁ!だから違うって言ってるだろ!!」
「何が違うか」
必死で言い訳しているフィンクスに聞き耳持たないフェイタンは、更に攻撃を加えようとする。
「ストップ、二人とも団長の話し聞く気ある?」
シャルナークが真ん中に入って二人を離す。
団長からの呼び出しで旅団のメンバー全員が揃い、そろそろ団長が話し始めようとした時、フィンクスとフェイタンが喧嘩を始めた。
「私聞くね、フィンが邪魔する」
「ちげぇよ、こいつが人の話聞かねぇんだよ!!」
ゴスッ
「いて!おぃフェイ!!」
「なんね」
「うるさいっ!!お前らよそでやれよ。」
シャルナークで止まらない二人に、マチが止めに入る。
仲が良いからか、こんな喧嘩はたまにあるが、団長の前でするのはなかなか珍しいことだ。それまで黙って見ていた団長が口を開いた。
「まぁいい、今回はコルトピとウボォ、俺の三人でやるから後のやつらは好きにしろ。」
そう言い残して、二人を連れて団長はアジトを後にした。