過去の拍手小説

□ユンジェE
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何でだろう…。


ジェジュンが自分の腕の中にいる朝なんて、さして珍しいことでもないのに。今日は何故だか、酷く特別なことのように感じる。


「んっ…」


起きているのか、眠ているのか。寝返りを打ちながら背中にまわされたこの腕が紛れもなく自分のものだなんて…途方もない優越感に今更ながら頬が緩む。



「オレはお前のものだろ?」



昨日の夜、12時きっかりを回った瞬間。切なそうな目でそう言ったお前。
一年に一度しかない大切な記念日は、時に人間の心を弱くさせてしまうのかもしれない。


だって…こんな大切な日を一緒に迎えられる現実があまりに幸せすぎて。この幸福がいつまで続くかなんて、誰にも答えはわからないから。


「これから先も、ずっと…オレはお前のものだろ?簡単に離れたりなんかしないよな?」


危うい情事の最中も、涙を流しながら「離れないで」とぐずったお前。昨日凄い力でつけられた背中の爪後に、鈍い痛みを覚えた。


今目の前にある日常が明日なくなってしまうものだと知っていたら、オレは一体どうするだろう…。


「いっそのこと…二人で逃げようか?」



今までに手に入れた地位も名誉も、お前に比べればちっぽけなものに感じる不思議。
オレにとって、ジェジュン…お前を手に入れたことが最高の誇りだから。


そう、ジェジュンこそがオレの奇跡だから。



END
 

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