過去の拍手小説
□ユンジェA
1ページ/1ページ
すぐにわかる。あいつが何を考えているかなんて。
「ゆの。昨日はどこに行ってたの?」
「えっ?あ〜地元のヤツと会ってたよ。なんで?」
「別に。」
嘘だ。友達と会ってたなんて嘘、バレバレなんだよ。
今、お前の目が泳いだのを俺が見過ごすはずないだろ?
俺がお前だけを見るようになってから、何年経つと思うんだ。
今じゃ俺は…お前よりお前の事を知ってる自信があるんだ。だからお前がつく嘘なんて簡単に…
「ジェジュン。何か疑ってるんだろ?」
「えっ?」
「何年一緒にいると思うんだ?お前が考えてる事くらい分かる。」
「……。」
「別に嘘はついてない。ただ…」
「ただ?」
「女友達と会ってたんだ。」
「え…」
「昔からの友達だよ。お前が心配するような事は一つもない。」
「その子…可愛い?」
「普通だよ。なんで?」
「だって…」
心配じゃないか。こんなにかっこいいユノを、女はほっといたりしない。
「心配か?」
「別に。」
世界一鈍感なお前に見透かされてるなんて…心配だなんて、口が裂けても言える訳ないだろ。
「ごめんな、ジェジュン。どうしたら許してくれる?」
そんな顔で謝れたら、怒る気にもなれないだろ。
「…ちゅうしてくんなきゃ、許してやんない。」
「了解。」
その腕に抱きしめられて、その唇でキスされれば、不安な気持ちも全て解消される。こんな事実が悔しくもあるけれど、心地良くて離れられないんだ。ユノという縄に縛られてるんだ。
END