仮想空間

□二色の攻防戦
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「……あー疲れた。もう満足だろ?」

30戦目、チェックメイトを宣言せずに席を立ったロイ。

「え?なんで?」
「ステイルメイト。もう白は動けないんだ」
「でもチェックをかけられた訳でもないから…引き分け?」
「もう読みもお互い正確じゃなくなってきたしさ、止めようってマルス」
「…………………」

ちーん という効果音が聞こえそうなオーラを背負うマルス。

「僕ってこんなにチェス弱かったんだ…」
「いや、マルスかなりだよ。口でも指せるじゃん」
「…………………」
「それも全敗だったんですね…うわっ!」

リンクは再び精神的に大ダメージを受けた!!

「じゃ、僕はこれで」

マントと剣を持って食堂を出るロイ。

閉まるドアを見ながら、ギャラリーふたりは思った。

彼の軍を敵に回したら終わりなんだ……と。





後日。

「よし、もう一回やろう!!」
「えぇ!?まだやるの!?しかもなんか特製になってるし!!」

ロイがやって来るなりマルスが席に座らせる。盤上には赤い駒と青い駒が用意されていた。

「だって白黒のは彼らが…」
「え?……あ」

マルスの指差す方向には、テーブルを挟んで座るアイクとリンクがいた。

「ちょ、僕はチェスを教えに来たわけじゃないんだけど…」
「あれからガノン相手に特訓したからね!」
「アイク達無視!?しかもガノンってチェスできんの!?」
「うん。あとメタナイト」
「あぁそっちは納得」
「意外に指せる人いるんだよ。ゼルダ姫とか」
「さすがって感じか…で、あのふたりは?」
「リンクの方が強いみたい」
「だろうな。アイクは軍師には向かないよ」
「はっきり言ったな…」
「事実だろ」
「まぁそうだけど……あっ!?」
「チェックメイト。おいアイク!慣れないことやってないで早く剣を持ってこい!!」
「は、はいっ!!」


「…元気出してください」
「………」





******
マルスは剣(レイピア)が強そうなイメージ。
私は全然できませんよチェスは。将棋はパソコンに六枚落ちで勝てないぐらいw

2011.01.05.up

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