仮想空間

□魂を探せ!
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「うーん、探すっていってもね…」
「そうなんですよ…」
廊下を歩きながら、ふたりは唸っていた。

ふたりで探すにも、詰まるところ手がかりゼロなわけである。

「隣部屋の僕も心当たりないし…ロイは端の部屋だしね」
「向かいはネスなんですけど…ネスが見当たらないんですよ」
「ネスか……あれ」
向こう側から、サムスがやってきた。
「こんにちは」
「あら…こんにちは」
マルスに返事したその声は、どこか浮かないもの。
「どうかしたんですか?」
「ネスを探してるのよ」
「ネスを?僕達もですよ。なにかあったんですか?」

「グラップリングビームを貸したの」

「「えぇ!」」
マルスとロイが声をそろえた。
「な、なに…?」
サムスはたじろいだように聞き返した。
「ロイの剣が盗まれたんです」
「あぁ……なるほどね」
「あとはネスを見つけだすだけ……あ!子リン!」
十字の廊下を横切っていく子リンをロイが呼び止め、駆け寄っていく。
「ロイ兄(にい)?なに?」
「ネス知らないか?」
「ネスなら、さっきオネットに…」
「さんきゅっ」
「ありがとう子リン」
「あ、うん……」
乱闘ルームに走っていく3人を見送る子リン。

「……血祭りかな、ネス…」
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