仮想空間

□休息
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布団の上で、目が覚めた。
天井を見上げながら起きることなど、ご無沙汰だった気がする。

「よく眠れましたか?」

部屋には机に向かう左近が居た。
検地の書類を処理するのには、ここの方が都合が良いだろう。

「あぁ。…兼続が言ったとおり、酒の効果もあったらしいな」
「ちなみに、今は午の刻ですよ」
「…寝過ぎたぐらいだな」
「普段なら、ですがね。…体は、どうです?」
「……実際、俺はだいぶ無理をしていたようだ」

ようやく実感する。
俺はそうとう疲れていた。

「でしょうなぁ。正則ですら、"最近顔色悪いな、頭デッカチ"って言ってましたよ」
「そうか…すまない。…心配をかけた」

自分では、本当に無理をしていないと思っていた。
だが、周りのほうが…俺よりも、俺をよく見ている。

「…体調管理も出来ないとは、情けない」
「間違いに気づいたら、直せばいいんです。……おや」
「起きているか、三成」

襖の向こうから現れたのは、将棋盤を持った兼続。

「昼飯までまだ少しあるようだ、一局どうだ?」
「よかろう。敗れはせぬぞ」




******
ついに手を出しました(笑
三成(とその周辺)が好きなんですよね。左近のED見て「よかったね三成ー!」って(心の中で)叫んだくらいです。

2010.12.29.up

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