VOCALOID LONG STORY

□闇の使者
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ビーーー!!!!ビーーー!!!!


ドタドタドタドタ!!!!






薄暗く、幾多のパソコンが並んでいる広めの一室で、やかましい警報と人の声や足音が鳴り響く









その中でも一際大きい声で指示をする一人の男がいた





「A通信部!一体何が起こっている!?」

A通信員「わ、わかりません!1、2、3号ジャスティス社に連絡が通じません!」

B通信員「4、5、6、7号社もダメです!!!!」

「くそっ!一体何がどうなっているんだ」


ヘルメットを被った少し顔の濃い男、小野寺は唸った



突然の通信妨害、しかもそれはただ単に妨害されているわけではない


この町以外の、どこの町の通信部からも全く連絡がつかず、自前の携帯ですら連絡が取れない



こんな事は初めてだった、ただのジャミング(妨害電波)では到底できない、できるとしても、それはこの町にある電波塔からか、本当におおそれた工場物件がないと無理である



しかしこの町にそんなものが立てられたという話は聞かない・・・・・・・・




もしこれがジャミングでないとすると、考えられるのは―――






C通信員「副司令!!!!」

一人の通信員の呼びかけにハッと我を取り戻し、考えをおいてその通信部の方へと駆け出した


小野寺「どうした!」

C通信員「はい!10号社との連絡と映像をキャッチしました!」

小野寺「でかした!モニターに映してくれ!」




小野寺が指示すると目の前の大きなモニターに映像が映しだされた



ザーーーー・・・・・・・・




小野寺「砂嵐じゃないか!」

C通信員「いえ!聞いてください!」



通信員の言葉に小野寺は耳を懲らした














ザ、ザザー(タ、タスケテクレー!)ザーーーー(オイ!ナンナンダア)ザザザー(バ、バケモ)ザーーーー












砂嵐の音の中に微かに悲鳴や叫び声が聞こえる


小野寺は通信マイクをわしづかみ、大きな声で呼び掛けた



小野寺「10号社通信部!!!!10号社通信部!!!!一体何が起こっている!?おい!?10号―――」



『た、助けてくれっ!ザ、ザ変な黒い物体が!ウイルスザ、ザザー散らして!う、うわぁぁザーーーーあぁぁぁ!!!!』



ブツン!




C通信員「・・・・・・・・き、切れ、ました・・・・・・・・」









部屋に沈黙が訪れた






鳴り響きつづけるのは警報のみ




一体、何が起こっているというのだ・・・・・・・・








小野寺が冷や汗を垂らしながら暗くなったモニターを見つめていた










その時だった










・・・・・・・・ザ、ザザーーーーー





突然、モニターに先程の砂嵐が映しだされた



小野寺「おい!まだ通信は切れていないのか!」

C通信員「いえ!未確認端末からの強制通信です!モニター解析度をあげます!」


ピッ!



ブンッ!













その場にいた者が凍り付いた



無論、小野寺さえも








モニターには、空中に浮かぶ、大きな黒い浮遊物体が映しだされた






酷く歪み、陽炎のように形を変えて動いていた






しかし、この場にいる者達が驚いたのはそこではない









その物体の真下にある、壊滅した町の姿だった













小野寺「こんな・・・・・・・・馬鹿な・・・・・・・・」



震える声で発した言葉、小野寺にはこれが限界だった






ウイルス―――










それもこんなに大きな―――








過去に幾度となくウイルスを除去してきたこのジャスティス会社だが、こんなにおぞましく具現化したウイルスは初めてだった








汗が―――




止まらない―――








ピーーーーーーーー






突然モニターから映像が消える






その変わり、モニターとどのパソコンにも、白い一文が映しだされた





その内容は―――
















―我、全テヲ闇ニ染メル者ナリ、次ハ、コノ町ダ―
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