VOCALOID LONG STORY

□闇の使者
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チリーン・・・・・・・・

















みーんみんみんみんみんみんみーーん・・・・・・・・













暑い暑い夏の中盤、蝉がけたたましく鳴き、涼しい風鈴の音が鳴り響く・・・・・・・・













ジュゥゥゥゥジャッ!ジャッ!ジュゥゥゥゥ!

〜♪〜〜♪♪



そんな暑い中、一軒の家に一人の女性らしき人物が鼻唄を歌いながらキッチンへ向かいあっていた







ピンポーン・・・・・・・・







「はーい♪〜♪」



ベルの音に気付き、彼女はコンロの火を止め、玄関へと向かった





・・・・・・・・鼻唄は止めないまま・・・・・・・・













パタパタパタパタパタ・・・・・・・・ガチャン







サァァァァァ・・・・・・・・





暑い日の下に出た彼女は髪に結わえたゴムを解き、片手で風に揺れる髪を優しく抑え、心地良さそうに目を閉じた




きっと、誰が見ても声をかけてしまうであろう

その姿は、まさに神秘的なものであった














「郵便でーす!ゴラァ!」

「あ」


突然の呼びかけにハッと目を開けた彼女は周りをキョロキョロと見渡す





だが誰ひとりとして彼女の目には映らなかった













「ここだよ、ここ、しーた」





彼女が声の方へ振り返って見ると



彼女の目の前、の足元に青い制服を着て青い帽子を被った二足歩行の猫がちょこんと立っていた


「あ、レイブンさん♪ご苦労様です♪」

彼女はお辞儀をしながら差し出された手紙を受け取る

レイブン「よぉ、久しぶりだなぁ、一週間くらい開けてたか?」

「はい♪ちょっと仕事で各地へ・・・・・・・・」

レイブン「はー・・・・・・・・役得だねぇ、俺なんか毎回同じルートをお散歩だよ」

やれやれ、と肩をすくませ横に止めてある自分のミニ自転車をぽんぽんと叩く

「フフ♪まぁでも慣れない環境に疲れたのか、みなさん夏バテしちゃって・・・・・・・・;;;」

レイブン「ギコハハハ!でも、おまえさんも一緒にいったんだろ?健康管理バッチリやねー♪」

「もぉ///////おだてても何もでませんよ///////あ、そうだちょっと待っててください」

彼女はそういうと一度家の中に入り、何かを持ってレイブンの元へ戻ってきた

「はい♪数日間家を開けてすみませんでした♪これ、ニラ菓子です♪」

そういってレイブンに差し出したのは、緑色をした上品な箱だった

箱の表には『100%ニラ入りダゼ!ゴラァ!』と書かれていた
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