ぱちぱち拍手、有難うございます(*^-^*)
宜しければ、お礼の短編夢をどうぞ★
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「“サマーバレンタイン”??」
『そう。最近は“七夕”をそう呼ぶんだって』
夕食後、リビングで書類を広げながら美羽が応えた。
最近は仕事を持ち帰る回数と共に、眉間の皺も増えた気がする。。。
勿論、そんな事本人には言えへんけど(苦笑)
『私は“七夕”の方が好きだけどなぁ……』
「何で??」
『元は季節の節目の節句だったんだから、七夕の方が風情あるし、何でも横文字にすれば良いものじゃないでしょ??それに……』
一呼吸置いて、彼女が続けた。
『……商品を売る為に、こじつけてるみたいなんだもん。
今の世の中、販売側としては綺麗事だけも言ってられないけど……』
「まぁ……なぁ……」
『織姫と彦星は夫婦なのに、仕事を疎かにした所為で一年に一度しか逢えなくなってしまった。
然も再会の日、天の川が雨で増水してしまうと、ワカサギの架け橋が出来なくて、二人は逢う事が出来ない。
そんな切ないお話なのになぁ……』
「逢えへんのか……」
『そう。バレンタインのように、簡単じゃないんだよ』
「せやから、短冊に願いを書くねんな」
『あー!私の鞄!!』
俺は美羽の鞄の中から、企画書の一部であろう、プラスチックの笹と短冊を数枚取り出した。
「願い事、書いてええの??」
『……良いけど』
笑う俺をチラッと見た後、美羽は再び企画書へと視線を落とした。