Actual×Dream
□合宿@
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「花井君、隣いい?」
「いっ、いいけど。」
気のせいかなー。
こないだから花井君、私と話す時なんでか顔赤くない?
まあいいか・・。
「あのさ。聞こえちゃったんだけど・・。」
正確には『知ってる』だけど、それは秘密。
「さっき阿部君に言ったでしょ?『オレなら確実に・・』ってヤツ。」
「ああ。」
「あれね、ちょっと違うんだよ。」
「違う?」
「や、違わないんだけど。」
「どっちだよ。」
うああ、なんか花井君に呆れられてる!
「聞いてよ!」
「聞いてるよ!」
うああ、真顔で突っ込まれた!
ちくしょう、梓の癖に!(関係ない)
「だから!阿部君がね、花井君なら楽勝で勝てるって思ったのはホント!」
「・・・・。」
あ。
失言?
「や、でもね、花井君が下手だからとか、そんな風に思ったわけじゃないんだよ!?三橋君との勝負の時、阿部君言ってたじゃない、花井君がいい打者な証拠だとかなんとか・・。」
「・・あー。」
「阿部君は、花井君がいい打者だって思ったからこそ指名したの。勝てると思ったのは・・単に相性の問題だよ。だから気にしちゃだめだよ?」
「・・阿部の事、何でも理解してるって口ぶりだな。」
「え?」
何だか変な空気が流れる。
花井君、怒ってる?
何で?
私、もしかして余計な事言っちゃったのかな・・。
この空気、変えたいな。