Actual×Dream
□合宿@
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おお振り世界にトリップしてから早二週間。
本日から、待ちに待ったGW、合宿なのです。
車に乗り込み、出発を待つ。
と、
「やっべえ、昨日オ○ニーすんの忘れた!!」
「「「「は!?」」」」
突然立ち上がって叫ぶ田島君に、周囲の男性陣がギョッとする。
「え?何か忘れ物?」
忘れた、のフレーズだけ聞き取った千代ちゃんが尋ねる。
「買えるものなら今のうちに。」
田島君を気遣う千代ちゃん。
千代ちゃん、そこは聞き流して、そっとしておいてあげるのが優しさってものよ。
買えないしね・・。
「1週間もためたら・・。」
「女いんだから考えろよ!!」
皆で必死に田島君を取り押さえる。
ちょっとオモシロイ。
そんな馬鹿騒ぎを冷めた目で見ながら、
「田島ってマジで強いシニアの4番打ってたの?」
信じられない、というか、信じたくない、といった様子で花井君が聞く。
「だよ。本人に確認したし。」
そう答える阿部君も、心なしか遠い目をしていた。
「・・こないだの3打席勝負。田島を避けてオレと勝負したのは、オレになら確実に勝てるから・・・・かな?」
「やあ、まあ、花井もいいセンスしてるって。」
思いっきり目を逸らして阿部君が言う。
一応、図星だもんね。
そして話の途中でシガポに酔い止めの薬を渡され、酔ったらしい三橋君の様子を見てくるように言われた阿部君は、渋々席を立った。
その隙に私は花井君の隣へ。