Actual×Dream

□はじまりD
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それでもうじうじしていると、

「うっぜえなあ、もおっ!!」

花井君の檄が飛ぶ。

うん、まあ気持ちはわかる。

「エースだったんだろ!?チームで一番だったんだろ!?まわりくどい自慢すんなよ!!」

復活した花井君が大声を出す。

「ヒイキで、エース、に、なっちゃう・・から・・。」

「いーなーエース!ヒイキでいいからエースやりてー。」

いや、田島君がその気になれば、ヒイキなしでもエースになれると思・・あ、三橋君ゴメン。

その三橋君。

おじいちゃんの学校だからヒイキされる、と。

自分から降りても部を辞めてもいいとわかっていたけど、マウンドを3年間譲らなかった、と。

自分のせいで試合に負け続け、皆が野球を楽しめなかった、と。

苦しみを吐き出すようにそう言った。

「お前マジでウザイ!!」

過去に傷ついている三橋君に、とどめをさすように阿部君が言う。

そして

「マウンド譲りたくないのなんて、投手にとって長所だよ。」

この言葉で三橋君が顔を上げた。

「まぁヤナヤツなのは確かだけど。」

持ち上げておいてすかさず斬る。

さすが阿部君、黒いわ。

「投手としてなら、オレは好きだよ。」

好きだと言われてほんの少しだけ自分に自信が持てたのか、三橋君は投げる決意をした。


三橋君がマウンドに立つ。

三橋君、涙目だよ・・大丈夫かな。

袖で涙を拭き、皆が注目する中運命の第一球を投げた。


本人が言うように、そのスピードは女の私でも打てちゃうんじゃないかと思うほど、遅かった。



To be continued...



終&言い訳

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バットでボールをコンコンやるやつって何て言うんですか?(そこ気にするのか)

2008年8月11日 秋月
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