【軌跡】

□激戦期B ー決戦ー
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みーん みーん みーん


じーころろー じーーーーころろろー


みーーん みーーーーん みーーーーーんーーしゅとーう




セミの鳴き声


コオロギの鳴き声


草木も香る7月。



そのときはきた。




「ではこれより、伏古シベリアーズ対南京四星コズモドモルガンズの試合を始めます!礼!!」


おねがいしゃーーーーっす


しゃぁ、しまっていくぞ!


 OH!! OH!!






…欧米か










先発は泣く子も困らす、かんとくさま


武器は変化量・緩急の効いた大きなカーブと

ボール1個分の出し入れを可能にする精密なコントロールやで。


相手のエースはべっち。

かつてのクラスメートであり、同じチームで同じ釜の飯を食ったチームメイトでもある。

お互いにあのときは投手ではなかった。

しかし、5年の歳月を経て、今俺たちはマウンドにいる。

チームを率いるエースとして。

負けられねぇ…(メラメラ)



プレイボールッ


先攻はコズモドモルガンズ。

未知の敵の上位打線、1巡目

ここは8割のチカラで様子をみつつキッチリ抑えなくてはな。



………………


いい感じの出だしだ








‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥


IGAの活躍







‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥


IGAの活躍













・‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥





かんとく、ピンチを凌ぐ















・‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥




ゲームセット!!


何対何かわからないけど、シベリアーズの勝ち!!


ありがとーございましたー




コズモA「く、クッソ・・・負けた orz 」

コズモB「ちきしょう、俺たちの力は、こんなもんだったのか・・・(ガクッ)」


(ザッザッ)

コズモA&B「(……?)」

(ポンッ)

IGA「お前らは決して弱くない。しかし、俺達がお前らより強かった。それだけのことだ。」

コズモC「うぅ…(グスングスン)」

IGA「お前たちはまだ発展途上だ。泣かなくていい。」

コズモU「しかし、ここまでの力の差があったとは・・・。」

IGA「力の差か…それは確かにある。だけどな、勝負を決めたのは力の差なんかじゃない。」

コズモD「と、いいますと…」

IGA「その答えは自分たちで見つけるんだ。それを乗り越えたとき、お前たちは一つ強くなる」

コズモU「…わかった。そのときは、また相手してくれるかい?」

IGA「もちろんだ。楽しみに待ってるよ。なぁかんとく」

かんとく「あ、うん、そうだね」

コズモU「わかった、ありがとう。おいみんな!帰ってまた練習だ!!」

コズモ「………」


スゴスゴスゴ



引き上げていく背中を見つめて何かを考えているIGA


かんとく「ふぅ、勝った・・・」

naoki「楽勝ではなかったな」

主将「あぁ、苦しい戦いだった。さすがは準優勝したチームだ。」

ユージ「でも勝った」

かど「俺たちは強い・・・のかな」

IGA「よし、ミーティングだ」

かんとく「IGAからみてどうだった?あいつら?」

IGA「そうだね…まぁ…悪くないと思うよ。今回はうぬぼれ…っていうか勝って当たり前ってアッチが思ってたから、
そこにつけこむ戦い方をしたわけだけど。」

主将「次回からは向こうも本気で来る」

かど「つまり、次確実に勝てる保証は…」

IGA「ない。だけど、」

ユージ「けど?」

IGA「俺たちもこのままじゃない。」

かんとく「今日の試合を踏まえて」

主将「さらに練習を積めば」

ユージ「俺たちはもっと強くなる」

かど「そのためにも」

IGA「そう、かえって練習だ。」

かんとく「よし、このまま丘珠で特訓だ!行くぞ!!」


OH !!



…だから欧米か






全員帰る準備をする


グラウンドをあとにするシベリアーズ


最後尾のIGA、誰もいないグラウンドを見つめる




(相手の3番打ってたショート…あいつは要注意だな。あいつがおそらくチームの柱。)



かんとく「おーい!どしたんIGA!早く行くぞ!」

IGA「ああ、今行く…」


(それにリリーフとしても出てきた。攻守ともにあいつが中心なのだろう。あいつだけは…この俺が直々にぶっ潰す必要がある)


naoki「あーあ、次戦が楽しみだな。な、IGA」


IGA「ああ、“楽しみだな”(待ってろよ…




















コズモ=ドモルガンズ:3番遊撃手







IGAに最大の障害と認められたそいつ







そいつの名前は




















【斉藤U】














シベリアーズ最後の正選手となる男


“Uくん”であった















 ーー シベリアーズ 8人目の出会い ーー



(次項へ続く)
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