【軌跡】
□創成期C小5→小6
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シベリアーズ、6年生、秋。
6年生になってから半年が過ぎた。
運動会、夏休み、修学旅行、学習発表会。
そんな、ただオトナたちに用意された形式的なイベントなんてクソくらえだった。
・・・まぁ楽しんじゃったけどよ。
とにかく、6年生、秋、11月。
かんとく、naoki、IGA、kenta、コージは図書委員会に所属していた。
図書委員の仕事とは、当番の日に図書室にいて、本の貸し借りをやるだけ。
つまらない・・・・・
そんな退屈な図書委員。
しかし、転機は突然やってくる。
ある日の会合。
ガラッ ←担当のK原&S水先生登場
K「え〜、今月の図書委員会の活動ですが、皆さんでそれぞれグループを作っていただき・・・(中略)」
要約すると、本の貸し借りだ怪我図書委員の仕事ではない。
グループ単位で何か自分たちで図書委員の活動というものを考えやってみろということだった。
もちろん2秒で作るグループ:シベ。
ほかのグループは、まぁ順当に絵本や紙芝居等をテレビ放送あるいは休み時間に発表会をするというものだった。
たいして熱心でもないオレタチ。
例にもれず、そのセンで活動しようと俺達。
全くやる気のない連中だ。
しかし、いい題材がない。
桃太郎? なんで桃から人が生まれるんや?ありえへんやろ!
浦島太郎? 亀助けたくらいでいい気になってんちゃうぞ!?ってか溺れるやろフツー!どないなっとんねん浦島の肺は!?
ウサギとカメ? ウサギサボってないではしらんかい!!
妙に冷めた俺達。
所詮、子供向けの物語など、空想のカタマリ。とても現実的やない。こんなもん平成生まれのガキども相手に呼んでも笑われてしまうわ。
もっとリアリティックでファンタスティックな紙芝居はないんか?
・・・いくら探してもない。
しょーがない、違う活動のやり方探すか。
誰もがあきらめかけ、そう思ったその時ーー
??「気に入った話がないからってすぐにあきらめて逃げんのはダサすぎやろ。だったら、俺らでイチから紙芝居作って発表したらエエやんか!!」
かんとく「・・・せやな!IGAの言う通りや!!」
コージ「そうや!自分たちで作ればええねん!!」
naoki「1年前だってそうやった!あれだって、イチから作り上げたからこそ、あそこまで盛り上がったんだ!!」
IGA「そうだよみんな!俺たちはやればできるんだ!必要なのはやる気だけ!
ぼくは、みんながこの気持ちになるのを、ずっと、ずっと待ってたんだ!!やろう、みんな!!
今こそ、小学校生活の最後を飾るため、この紙芝居を全力で作り上げるんだ!!」
一同「おう!!!!!!」
KENTA「さすがIGAだよ、こんな風にみんなをまとめちゃうなんてさ・・ぼくにはとても無理だよ」
とっしー「な、やっぱさすがIGAだわ」
ふな「悔しいが・・認めるしかねぇな、IGAのカリスマ性ってやつを」
IGA「真顔で何いってんのさ、照れちゃうだろ(照)。でもね、これだけは言っとくよ。
今、この場をまとめたのは僕だけど、紙芝居はみんなでまとめるんだからねっ。」
かんとく「へへ・・さすが、上手いこと言いやがる」
コージ「ちっ、完敗だぜ」
IGA「さぁみんな、今日の放課後から早速活動開始するよっ!!」
一同「おうっ!!!!」
こうして、芸術方面に定評ある男”IGA”の活躍によって一つにまとまったシベリアーズ。
止まっていた歯車が、再び動き出した。
IGAという潤滑油によって。
2000年、秋、図書委員シベリアーズ、オリジナル紙芝居、製作開始。
(次項に続く)