〜Starry☆Sky〜

□無理はしないで
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「なぁ、月子」

「なあに??」



名前を呼ばれたから素直に振り向いた

ただそれだけのことなのだが



「・・・」



呼んだ張本人は、何故か顔を赤らめて私を見ていた



「・・・哉太?」

「だぁ!!!やっぱ、ダメだ。照れる」



突然叫んで、机に突っ伏す哉太に私は首を傾げることしかできない



「どうしたの、哉太?」

「・・・なんつーかさ」

そのままの体制で喋る哉太

「お前がここにいるってことがさ、つまりはお前が俺の嫁さんになったっつーことで、てことはこれからずっとお前も一緒にいられるわけだろ?」

「・・・うん、そうだよ」



いまさらのようにそんなことを言い出す旦那様に少し笑えてしまって、向かい側の椅子へと座る



「私達は『夫婦』だからね。ずっと一緒だよ」

「それが照れるんだ!」

「なにを、いまさら」



『夫婦』になって1ヶ月
『恋人』のころから5年
『幼なじみ』から数えればもう覚えていない昔から
一緒にいるのに、いまさら照れられてしまうと
それはこっちにも伝染してしまい、私の顔まで赤くなる





「いまさらでも、どうしようもねぇんだよ」



その、照れて真っ赤になる顔も
昔から変わらない
かわいい、と言ったら
きっと彼は怒るのだろうけど





「・・・無理はしないでさ」

私は哉太の手を握って小さく呟く



「無理はしないで少しづつ、私達のペースで『夫婦』になっていこうよ」



すると、その手が握り返された



視線がかさなって、瞳を閉じると
やさしく唇が重なった










おわり

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