星霜
□星霜T
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「じゃあ、代わりにマネを一人。紹介してあげる。勿論、よく働くし。可愛い子よ?あの、赤点のバカ也の幼馴染みらしいんだけど。
ふふ…。明日、会わせてあげる。楽しみにしてて」
「ふぅん……赤也の幼馴染みか。赤也みたいな世話を焼く子には真面目な子がついてそうだからな。
フフ…明日が楽しみだな」
にこりと笑いながらも何かを企んでいる様だった。
「姫もよく働いてくれるけれど、その子はどうなのかな?テストしなきゃ…。
それにしてもさあやも色々と飢えているんだな?オモチャが欲しいだなんて…」
「精ちゃんもでしょ?いいな〜。精ちゃんは愛しの真田がいて。
……テスト、ねぇ?やりすぎて泣かせるのは駄目よ?あの子はバカ也には勿体ない位良い子なんだから。」
と皮肉を込めて笑いながらも少し心配気な顔をする。…それでも止める気はない様だったが。
「真田……か。真田は最近元気がなくなってきてね。どうしたのかな?
…テストといっても簡単なものだよ。俺の殺気に耐えられるか、耐えられないか、っていうね……」
と笑いながら言い放ち、さあやの呆れた顔に気付き。
「っていうのは冗談で、基本的なマネージャーの仕事が出来るか見るだけだよ。
やりすぎるとどこかの幼馴染みに怒られてしまうからね」
と苦笑しながら訂正する。
「……精ちゃん、何か解き忘れてるんじゃないの?ちゃんと術は解除しないと駄目だよ?真田が使えなくなったら新しい生贄探すの大変でしょう?」
と驚くでもなく、諭す様に言い。
「あ。そうだった……この前実験した時の呪文、まだ解いてなかったんだっけ。ハハハ…やっちゃった☆練習の時解いてあげよ」
心当たりがあったらしく笑う。
「精ちゃん…。そうねぇ?もしあの子が使えない様ならどこかの幼馴染みもセットにして働かせれば使える様になるよ」
「ん〜赤也にもやらせたいけど、うちの大事な選手兼、エースだからね」
「姫をあんまり働かせちゃ駄目だよ?時々なら私が手伝ってあげる。でも姫の為に、だからね。勘違いしないでよ?」
「すまないな。解ってるよ。でもマネージャーなんだからそれ相応の事はして貰わなきゃ。
そんなに心配ならさあやもマネージャーになればいいのに。さあやの器用さはマネージャーに向いてると思うんだけどな」
苦笑しながらさあやの隣に腰掛け、目を覗きこむ様にして笑いかける。
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