Dragon Hunter ドラゴンハンター
□DRAGON HUNTER<第6話>
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本部にある魔法陣から転送された先は現場からほどちかいホイロウ支部。
柊さんは支部員との会話もそこそこに支部を出た。
「どうやって現場まで行くんすか?」
こちらをちらと見たけど答えない。
(無視かよっ)
で、俺の質問をスルーしてくれた柊さんは肩の力を抜いて自然体になると、目を閉じた。
傍目には何をしてるのかわからないけど、物凄く集中しているのがわかる
◇◆◇◆◇◆
ドラゴンはけっこう近いな。しかも龍脈が乱れている。この歪み方は半端ではない。
支部を出てすぐどうやって移動するのかとケトンが聞いてきたが時間がない。『感覚』を周囲に広げた。
さっき出た支部
町並み
荒野
山
……………………………………いた。
頭の中で地図と照らし合わせる。
マオ山
山頂にドラゴン
発見。
中腹に3人。危険な状況だ。一刻を争う。
◆◇◆◇◆◇
「発見」
少しして柊さんが口を開いた。
「早っ!ど、どうやって見つけたんスか?!」
「話は後だ」
「んなっ。て、ちょ、ええ!!!」
そっけなく言い放った柊さんは俺の腕を掴むといきなり、…後は自分でもわからない。俺の心臓が一際ドクンと大きく跳ね上がったのだけはわかる。次の瞬間。俺は、じゃなかった俺達は荒れた山の麓にいた。
「ここは?」
「『現場』だ。ここの山頂に『獲物(ターゲット)』がいる」
事もなげに言った柊さん。いや『現場』って…。柊さんは呆然としている俺を一瞥すると、コートのフードを被り歩き出した。
「ちょっとっ!」
「ついてこい。気配は消せよ。それと、
−いつでも戦闘に入れるようにしておけ−」
柊さんの最後の一言に気を引き締めると、俺は先に歩き出した柊さんを追った。