SS.WORST ♯2
□ロデオ
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※性的な表現が含まれています。自己責任で。
今日の好誠は、酷く淫らだった。
部屋に来て早々、服を脱ぎだしたかと思えば、
俺の身体をベッドに押し倒した。
「こ、好誠!!」
「なに…?」
口唇を、甘そうな舌がぺろりとなぞる。
好誠は欲情していた。その瞳に濡れた色が挿している。
メチャクチャに抱いて欲しい。
好誠から香る、コケティッシュがそう訴えていた。
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おざなりに下を脱がされ、好誠の身体が上に乗った。
先程、熱い舌先で濡らした俺を掴むと、
好誠は薄笑いを浮かべたまま、
ゆっくり、ゆっくり、腰を落としてきた。
ギチッ…と身体の一番熱い部分が、もっと熱い粘膜に包まれる。
「あ…。こ、うせ…!」
柔らかい締め付けに、思わず声が出てしまった。
玉の様な汗が、形の良い鎖骨の窪みに光っている。
綺麗だ。好誠が、まるで高級なジュエリーの様だ。
「ど…したんだよ…。こ、んな…。」
「あ、…っ、う…ごいても、い…?」
俺に、下から串刺しにされた好誠が、
甘い涙を浮かべながら擦り寄ってきた。
俺の質問は聞こえていないらしい。
…感じている証拠だ。
「…いいよ。」
「あっ…ああっ!…ああっ、うあっ…!!」
少し後ろに身体を傾けて、前に突き出すようにして腰を回しだした。
それは、好誠が一番感じる体勢だった。
…驚いた。
いつもは俺が乱すはずの身体は、
その経験を重ねて自ら開く術を身につけていた。
「あっ…あっ、うん…!っ…ぅああ…っ…!!!」
羞恥心なんて何処かに置いてきてしまったかの様に好誠は乱れた。
俺の赤黒いモノが見えなくなり、そしてまたズルリと現れる。
好誠の蕾は、用途の違う使い方をされて、
縁が、次第に赤く彩られていった。
中心は天を仰ぎ、桃色に染まった内股はがくがくと震えだす。
どんな女よりも男の欲を煽る、その身体が憎い。
「…っ…こう、せ…い…!!」
息が上がる。
死ぬほど恋い焦がれている相手の、
こんな姿を見せつけられて興奮しない方が変だ。
「もう…よせ…!」
「何だよ…まだ始めたばっかだろ…?」
俺に名前を呼ばれた好誠が、凄艶に笑う。
腰は勿論動かしたまま。
淫魔の毒に頭の芯が痺れていく。
「そんな…事…言われても…!勘弁してくれ…っ…。」
「い・や…。」
自分で、俺を飲み込んでいる入り口をくるりとなぞり、
その指をアメの様に、ちゅ、としゃぶった。
この男は、俺の煽り方を知っている。
思わず、ごくりと喉咽が鳴った。
それを目敏く見つけた好誠がクツクツと肩を揺らす。
「なんか…この体勢だと俺がお前、犯してるみてー…。」
「っ…!!」
「やなぎ、かわいい…。たまんない…。」
キスしてくれよ、と強請られながら、
下の蕾でぎゅうっと締め付けられた。
「あっ…こ、ら…!!」
「くくっ、なに…?」
「くそ…っ…茶化すなよ…!!」
獲物は俺。狩るのは好誠。
確かに、犯していても、逆に犯されている様だ。
このままじゃ、真剣に男の沽券に関わる。
スッ…と頭の奥が冷えた。
「やな…ぎ?…うあっ!?」
俺は、好誠の足首を掴み、後ろに転がした。
黒い柔らかな髪を乱暴に押さえ、しなやかな腕を捻り上げる。
「なぎ…やぁぎ…あぁっ!?あっ、あっ、あっ、あっ!!!」
じゃじゃ馬の手綱を奪った俺は、好誠の身体をメチャクチャに抉った。
やなぎ、やなぎと名前を呼ぶ、その赤い口唇を声ごと飲み込む。
ベッドに押しつけられた好誠が少しだけ笑った様な気がした。
END