生きる道
□生きる道
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人というのは強いもので、どんな状況になっても歩く力を持っている。
それはここ、アクゼリュスも同じである。
預言戦争で崩壊した炭坑の町は傭兵の街として生まれ変わっている。
「ルークです。何か入ってきてるか?」
仕事はセンターと呼ばれている窓口で請け負う。
「おぅ、ルーク!そうだなぁ…高めがいいか?」
高めとはずばり、報酬のことである。その分、危険度も高くなっている。
傭兵の街、アクゼリュスは来るものを拒まない。そのおかげでルークは10歳くらいから稼ぎがある。
しかし、表があれば裏もある訳で…
生死の責任は一切問わない、これがアクゼリュスの方針だった。
「そりゃ、高い方がいいけどさ…死んだら意味ねぇし。
内容は?」
死んだら意味がない、これは父親が死んだ際に嫌という程、学んだことだった。
「最近、魔物が活発になってるだろ?そのせいであちこち被害が出てるんだと。」
人間と魔物は調和を保ちながら生きている。それが崩れるということは…
「何があったかは知らないが…
内容はグランコクマ近辺で暴れてる魔物の討伐だな。」
「討伐か、まぁ、大丈夫かな。」
「おっ、契約成立だな。詳しい内容はこれを見るんだな」
次なる目的地はマルクト帝国、首都グランコクマ。