小説(短編集)

□温かなむくもりは?
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「あ〜、気持ちぃ〜な、な?ラビ♪」

「あぁ、あんたが来るまでは最高に気持ちよかったさ」

「つめてーな」

憎まれ口を叩かれながらもティキは思いっきり寛いで本当に気持ちよさそうだ。

オレは浴槽の端に身を縮こめている。

「どーしたのラビ?もっと寛いでいいよ」

「あんたが出たら寛ぐさ」

オレは結構長く入っているのでそろそろ本当にのぼせそうだ。

「どうしたのラビ、大丈夫?」

オレの様子に気がついたのか、ティキは心配そうに顔を覗き込む。

心配だと思うなら早く出てってくれ、オネガイダカラ!!

「べ…つに」

オレは無理をして体を縮こます。

「そっ?」

ティキはオレが無理してると知ってるだろうが納得したようか顔をこちらに向ける。

そして、湯船の下から出る手をのばしオレの太ももを撫でる。

「やっ、ティキ…触んな」

「ラビ、足すべすべ。こんなキレイな足をむき出しにして、ガマン出来ないだろ?」

ティキはその手を少しずつ上へ移動させた。

向かい合わせに座っていたオレの身体はいつの間にかティキに背を向ける格好になっていた。

そしてオレの太ももを撫でていた手はオレの中をかき乱す。

「やっん、ふっ…あぁ」

ティキの手とのぼせそうな感覚により、オレの力は完全に抜け、身体をティキに完全に預けた状態になる。

オレの身体は、完全にティキと密着している。

ティキの胸がオレの背中に当たっているので、ティキの心臓の鼓動がよく聞こえる。

多分、普段より早い。

「気持ちぃだろ?ラビ」

ティキは後ろから、耳元へ囁く。

「はっ…ふ…、う…ぅん」

ティキはオレの顔を覗き込む。

「ラビ、顔赤いよ?風呂のせい?それとも、オレのせい…?」

ティキは片方の手でオレが沈まないよう抱え込み、もう片方の手でオレ自身を扱いている。

「やっ…はっ、はぅん」

「言ってれないと、進めないよ?」

ティキは態とじれったくオレをかき乱し続ける。

「はぁ…ん、て、ティキ…」

「ん?」

「ティキの…せいさぁ…。ティキが…格好いい…から」

「ラビってば、嬉しいこと言ってくれるなよ」

ティキはにっこり微笑みながらオレの目の前に顔を近づける。

いきなりティキのドアップを見せられ、オレはますます顔が赤くなる。

それと同時に湯船に入っているのももう限界だと悟った。

「ティキ…もぉ、ダメ…さぁ。ベッド…行きたい」

オレはティキの身体に弱い力でしがみつく。

「この淫乱兎。いいよ、連れてってあげる」

ティキはオレがたちあがれないことが分かったのか、オレを抱え上げて湯船から出た。

出た瞬間、一瞬でオレの身体を冷たい空気が包み込み、とても心地よかった。
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