華麗なるリレー小説『よしこの華面』

□第一幕〜運命の出会い〜
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ここは夕暮れ迫る寂れた町の小さな芝居小屋。

お世辞にも綺麗とは言えない劇場。

入口に張られたチラシの前に1人の女性が佇んでいた。髪は長く、夕方だというのにサングラスをかけている。中から漏れる音に惹かれるように、女性はふらりと中へ入って行く。

舞台上では数人の若い学生達が芝居をうっていた。女性は席の後ろに静かに腰を下ろす。

場面は終盤なのか、1人の男が苦しみながら倒れていく。手を伸ばし死を待つ男のシーン。女性は腕を組みピクリとも動かない。

と、一瞬の静けさの中、光を纏い天使姿の少女が現れる。台詞はない。ただ微笑みと少しの動きだけだった。

ーカラン…ー

突然、床に響く音。

微動だにしなかった女性がサングラスを落とし目を見開いていた。

「ついに…見つけたわ!」
                              《続》















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