幻想怪奇小説『令嬢の家』

□第七回 懐かしい音
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古い・・・劇場のようだ。
舞台の上には、古びた椅子や机、
アンティークの食器などが並んでいる。
謎の男に手を引かれるまま、よしこは舞台の中央の椅子に腰を下ろした。
その瞬間、舞台の照明が落ち、
あたりはまっくらになった。
しばらく時がたった。
かすかに、音楽が流れてくる。
静かに、心地いい音楽が流れてくる。
よしこは懐かしい気持ちになった。
と同時に、音楽が大きくなり、舞台に照明がついた。
目の前には、タキシードを着た、謎の男が立っている。
突然のことによしこは驚いたが、同時に、自分の口から
歌が流れてくる。
・・・どうして、私、この歌を知っているんだろう??


《続》





























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