拍手ありがとうございます!
以下拍手文(一応アリスパロ?な話、第四話目:獄髑)
「ん…? 誰だテメェ…」
顔を上げた彼はじろりとクロームを睨む
「……」
「オイ」
「!」
ハッと気が付き、クロームは小さく「クローム、」と呟いた
そして少し遠慮がちに彼に近寄り「あなたは…?」と聞いた
「ああ? なんでテメェに教えなくちゃなんねーんだ…」
しかめっ面をして男は言う
すると隣にいた男が急に口を開き、
「この方は獄寺隼人、拙者はバジルと申します」
と代わりに答えた
「!? てめっ…」
「いいじゃないですか」
ニコニコと笑うバジルという人、銀髪の男は獄寺隼人というらしい
スクアーロと違い、彼は髪は肩上までしかない、俯せで寝ていたのでクロームには彼をスクアーロと勘違いしたのだ
(…隼人の髪がスクアーロと同じ銀色だったから違えちゃったんだ…)
「あの、……ごめんなさい」
「あ? なんで謝るんだよ、意味わかんねぇ…」
「獄寺殿、そのような言葉使いは…」
「テメェには関係ねぇだろーが!」
「…ごめんね、隼人…バジル…」
「だから、なんでクロームが謝るんだ!」
「ご、獄寺殿っ」
(どうしよう、隼人…怒ってる…)
こういう場面に慣れていないためか、クロームはどうしていいかわからず、とりあえず謝ってみれば獄寺が不器用な態度をとり、それを諫めようとしたバジルが彼に怒鳴られ、自分が悪いのかと勘違いしたクロームがまた謝るというみごとなループを作り出していた
「私、ある人を探してて…それで隼人と間違っちゃったの…起こしちゃってごめんなさい」
「別に…テメェが起こしたんじゃねーよ、ちょうど起きただけだ」
「そう…なの?」
「ああ、だから…その、俺の言い方が悪かった…気にすんな」
言い慣れないことを言って照れ臭いのか、彼は前髪をくしゃりと掻き上げた
「気にすんな」、その言葉を聞いて安心したのかクロームの曇っていた表情がぱああ、と明るくなる
「ありがとう、隼人」
そう微笑む彼女の笑顔に、トクンと二人の男の胸が小さく高鳴った
ご意見や感想、リクエストなどどうぞ
返事が不要であれば、文頭に×をつけて下さい
(リクエストは更新の参考にさせていただきます)