短編

□複雑な乙女心
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あーもー何なんだよ、アイツ…。








俺は今幸せを感じている。


好きな人と結ばれるなんて晴れて無事恋人となられる事なんて、早々ねぇことだろ?


誰もが一度だって憧れる異性との恋人という関係。

俺はまさしくその関係を手にした幸せ者だ。


そのお相手はと言うと、幻術使いの変態な霧の守護者―…(変態は余計ですよ!;by.ナッポー)



あの、南国果実頭で有名な六道骸だ。



付き合いだしたキッカケは骸からの突然の告白で…

クロームに聞けば、俺と同じで骸も黒曜編以来から互いに相手を気になっていたらしく隼人君に会いに行く、とよく駄々を捏ねて言っていたそうだったとか。


そして今ではすっかり俺は骸にベタ惚れ状態だった。

数学っぽく表すと、どーでも良い奴等<リボーンさんやシャマル辺り<骸<10代目くらいに、10代目のギリギリ下辺りまで骸の存在という者は俺に影響してきている。


だから送り迎えはもちろん、放課後デートや学校をサボッて二人で遊ぶ事は当たり前なくらい骸との時間が合った…。






…じゃあそろそろ、本題に入ろうと思う。


旗から見ればまさに幸せの絶頂な生活を送っている俺にも悩んでいる事が在る…。


そんな悩みは最近事有るごとく雲雀に骸との仲を邪魔される様になった気がする事だ。


前もそうだが、今ではその回数も日を追う毎に増えている様に感じた。



骸とは学校も違って会う時間も限られているし(早々週に何度も抜け出すと10代目が心配なさるので)…正直言うと雲雀がうっと惜しくてたまらない…






『なぁ…骸』

『何ですか?隼人君』



そんな日常に耐えられなくなってきたある日、デートの最中にも関わらずに俺は思い切ってその話を切り出した。


『聞いて欲しい事があるん『隼人ッッ!!』




聞き覚えのある特徴的な声に振り向くと其処には…



『やぁ、奇遇だね。
僕も混ぜてよ。
…でも、君(ナッポー)は去ってよね』



俺の悩みの根源、並盛最凶と謡われる雲雀恭弥が居た…。



『な…何で居るんだよ、雲雀ッ!』

『もちろん(隼人に)会いにきたんだよ』

『な…;』



俺の予感ではコイツは骸に会いに来たのだと察知した。


毎回デート中に現われるし…絶対雲雀は骸が好きに違いない。

ホモだとかその辺りは雲雀の頭の事だ、其処は気にすんな。
でも、俺たちはいたってノーマルだ。



そんな事を考えている最中、雲雀は俺の知らぬ間に俺の隣の席にと座っていた。


さては…隣から様子を伺う作戦だな?
…はっ、俺の女のカンに勝てるとでも思うなよ?



『雲雀恭弥。
デートの邪魔です、今すぐ帰ってくれませんか?』

『いやだよ。
彼(隼人)は僕のものなんだし。』

『…その台詞、そっくりそのまま返してやりますよ』


バチバチバチ


二人は立ち上がり至近距離で互いに相手を睨み合い、ドス黒い殺気を放っていた。



そんな二人を見ている俺。
凄ぇ寂しくねぇか?

…なんか目から水が出てきたじゃねぇかよッ。



ポツン...と一人だけ省かれている様な孤独感に襲われ、俺は少し不安になってきた。

だってデート最中に本人そっちのけで雲雀とガン飛ばし合ってるとか…普通ねぇだろッッ!!



思わずギュウゥと制服のスカート(休日なのに制服なのは骸の趣味。笑)を握る力が入る。




『ね、勝負しない隼人?!』

『!な…何をだよ;』

『勝ったらこのパイナポーに好きな事していいの、良い?(僕が勝ったらパイナポーをフルボッコして隼人とデートするんだからッ!)』

『は…?』



狙いはやはり骸か...

糞、相手が雲雀だとかなう訳ね…ッてんな訳あるかよッ!!←ノリツッコミ


何たって、俺は骸の正真正銘の彼女なんだしこっちの方が断然有利に決まってる。

受けてやろうじゃねぇか、雲雀…!!!
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