◇TMNT◇

□crazy MOTHER for you!!
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フット・クランでは少ない休日を取っていたある日、
レオナルドに「今日会えないか?」とたずねたところ…

「今日は俺しか家にいないんだ」と聞かされてからお茶に招かれた。








思わぬ吉日っ…!








(今日こそは……想いを告げる…)





***



カ「レ、レオナルド、入るぞ…
 うっ?!」



タートルズの自宅の扉をくぐれば、目の前には幾重にも垂れ下がる洗濯物



L「やあ、ようこそカライ!」

こちらに気付いて笑顔を向けるレオナルド

パンパンッと、手馴れた様子で物干しにかけたシャツのシワをのばしていた。



さあ入って入って、と洗濯物群をなれた様子で避けて進む



カライを座らせると、何かいいお茶菓子あったかなぁ、とキッチンへと向っていった。



カ「…そんなに気をつかわなくてもいい
…… それより」

L「ああーッ!!」

カ「どうしたんだっ?!」

カライは刀に手をかけ、
慌てて立ち上がった



そこには…



L「ミケランジェロ…出かける前にお皿は洗って行ってねって言ったのに…」

カ「は?」

…そんなこと…



L「ちょっとこのお茶のみながら待ってて!」

駆け足でお茶の入った湯のみを持ってくると、駆け足でキッチンへ戻るレオナルド

がちゃがちゃと食器の触れ合う音がしだす



カ「…何か手伝うか?」

L「え?!いやいや大丈夫だよ!
何せこういうのはなれてるからねっ」

言いながら濯ぎ終わった食器から上げていく






なるほど、
手元は慣れのせいか、とても素早い。

テキパキと食器を籠に移し終えると、タオルで濡れた手を拭いた

L「あ、もうこのタオルは洗った方がいいな…
ついでにラファエロの部屋のタオルも回収して行くか」

洗い物だけ出してくるからちょっと待ってて!と、洗濯場へパタパタ走っていくレオナルドを
ただ目で追う。



(…少し出鼻をくじかれたが…)

だが、こんな程度ではゆるぎはしない。

これでもフット・クランの幹部なのだから。



一口だけ出された茶で口を潤すと、
フッ…と吐き出すだけの小さな呼吸で息を整えた



…と、次の瞬間

L「ああぁーーー!!」

レオナルドの悲鳴に薄く閉じていた瞳を大きく開くカライ



L「せ、洗濯物はちゃんとカゴに出してねって言ってるのに…
ラファエロのヤツ…着替えをベッドの下に突っ込んで…」

カ「おい… あの…」

信じられない…ブツブツ言いながらも衣服をまとめて抱えたまま
ふたたび洗濯場へ歩いていくレオナルド

片手で洗濯場の扉を開け…

L「あああぁーーー!!」

カ「………」

L「ドーーーナーーーテーーーローーー!!」

カ「…………」

****



L「あれ?もう帰っちゃうの?」

カ「ん?ああ、
なんだか忙しそうだし、
こちらも大した話じゃなかったしな…」

髪を手で鋤きながら座っていた椅子を元に戻し、
立ち上がるカライ

L「バタバタし通しでごめん!…でも、何か用があったんじゃ?」

カ「いやっ、ほんと、大した用事じゃあなかったんだっ」



(こんな状況で言えるものかっ…!)



悔しさと恥ずかしさと…認めたくない少々の安堵感を抱えてこの家を出るときに一度振り返れば、

笑顔で小さくだが柔らかに手を振るレオナルドと、

その後ろではためく数々の洗濯物たち…



心成しか大きくみえたその光景に微笑むと、
出入り口をくぐってその場を後にした。

(あいつがいればここは安泰なのだな…)

妙に納得させたそのことがなんだかおかしくて、笑った口元を押さえるようにしながら帰路についた。



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