◇TMNT◇

□take it for granted (前編)
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「喧嘩なんてどっちが悪いなんて決められないんだし、理由を聞くより他のことに気をそむけるようにしたら?」


パソコンへの打ち込みに手を休めず、ドナテロは答えた


答えをもらったミケランジェロは
それでも口をもにょもにょさせて居心地の悪さを主張している




その二人から数メートルの距離を置いた所では言葉で言葉に噛み付き合う二人



まったく珍しくない光景だが、
レオナルドとラファエロが互いに口論していた


いつもなら暢気に構えていられるミケランジェロも
エスカレートしていく二人を見てだんだんと居た堪れなくなってきたのだ




「はいどうぞ」


ミケランジェロに気を反らす対象を与えるべく
ドナテロはまだ口の開いていないポテトチップスをあげた


「ニャハー!いただきまーす♪」

ころりと笑顔になって袋を開けるミケランジェロ


―バシィンッ


ポテトチップスの袋より先にそう音をたてたのは



レオナルドとラファエロ



「・・・!!」
「・・・!?」


二人の伸ばしあった腕は互いに交差し、レオナルドの拳はラファエロの頬を捕らえ
ラファエロの拳はかわされていたものの、かわりに蹴りだした脚がレオナルドの腹部を捕らえていた




「・・・オーマイガッ」

ほんの少し訪れた沈黙に
ミケランジェロのつぶやきが入る




「「・・・ぶっはぁ!」」


互いに鏡合わせのようなリアクションをとり
ヨタヨタと離れたレオナルドとラファエロ

「F××k the f××king f××××kers!!!!!」

殴られた頬をぬぐいながら
中指をおったてて吐き捨てるラファエロ

「なんって口の利き方だ!!
もう一度ちゃんと言い直せ!!」

「いや、言い直したって良くなる言葉じゃないでしょっ」

注意するべき着目点がおかしいことを
思わず突っ込むドナテロ

レオナルドの頭もどれだけ茹で上がっているかが分かる
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