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□私、腐敗してましてよ
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「ぐっ、う゛…あ゛」


ごめんなさい、今は本当ハイテンションにトークかませる状態じゃないんだよっ
今のワタクシの現状と致しましては、皆が馬車の中にいるのにセバスチャンと二人御者が座るとこにいます。
んーほらあれだよね、これが夢小説とかならドキドキ展開とかなんだろうけどさ
あくまで私は傍観者(になりきれてないけど)で、BLが見たいわけよ
だからこの状況はオイシクナイし、そもそもこれは―…



「おや、どうかしましたか?」


「い゛、え゛」


「貴女が坊ちゃんに頼み込んだのですから、もっと嬉しそうにしてはいかがですか?」



私が強請ったのは温泉行きたい、出来ればそのままセバスとアッーな事になればいいって事であって
ここにこんな風に座る事じゃない…



「寒いでずね゛…」


「もう秋ですからね」


「そうでずね…」


木枯らしに吹かれながら隣のセバスチャンを観察してみる、うん…ふつくしいw
そんな事を考えながら現実逃避してみる、うんダメだ!
この辛さは誤魔化せない、あれか?私か?私の精神力のなさが原因かい?!

じっとセバスチャンを見つめていたら、そのシミ一つない頬に目がいく。
フルフル震える手を人差し指を突きだした状態で、セバスチャンに近づける。



「おや、虫が」


パン…

「っっっ!!!!!!」


「どうやら逃げてしまったようですね」


頬をプニっと大作戦(?)を決行しようとしたアルカを見て、セバスチャンは彼女の腿あたりを軽く叩いた。
軽く…だがそれはアルカにとって今はとてつもない行為だった。
それに虫なんて最初からいやしなかった!

セバスチャンのお仕置きとして、その場所に正座させられていたのだから
足がこれでもかという程痺れていたのだった!!
声にならない叫びに、セバスチャンは満足そうに前方に視線を戻した。



(うぅううう!!!ぢぐじょぉおおあああ!!!セバスなんてドS鬼畜攻めに泣かされ啼かされまくて調教されてドM奴隷にされちゃえばいいんだよっ!アナタなしではもうイけないってくれぇよおおおおwwwwwはぁはぁ)



「ギャ━━━━━━Σヾ(゚Д゚)ノ━━━━━━ !!!! 」


そんな事を考えていたら、目があったセバスチャンの恐ろしい事!
え、何エスパー?…だったら今頃私生きてないよねw
何だ、いい勘してんじゃんwって負け惜しみっぽい
目だけで殺られそう、セバスはヤられればいi…



「おい!五月蝿いぞ、静かに出来ないのかお前は!」


坊ちゃんお怒りの声をいただきました。



ともあれ道中色々ありました。
まあ無事着くんだけどさ、やっぱ温泉は楽しみだよぉおおー
日本人の心のふるさとみたいなぁー?
到着して痺れたままの私を気遣って、バルドがおんぶしてくれましたv
んー…人の背中って落ち着くよね、こうちゃんと筋肉がついてておっきいとねー…

我侭言っちゃうとさ


タバコくさっ!!!私マジダメなんだよタバコ!!
だからバルドがタバコ吸ってるときは、別室に逃げこむんだけどね。
顎でぐりぐりとバルドの肩をしてみる



「お、お客さん凝ってますね…ってめっちゃ固っ!!相当凝ってるでしょバルドさん!」


「へ?そうかあ?」


「おうおう、私も友達に凝ってるって言われてから自覚し始めちゃったんだけどー…あ、落ち着いたら揉んでやるよっ」



たまには私だって普通の行動するんだぜ☆
お、これを気にセバスチャンにマッサージと称したセクハラ出来るんじゃね?!
こういうとき無駄に働く頭万歳!!!まずは使用人ズをこっちの味方にしてしえば…
悪意のない正直な使用人ズのオススメ、ついでにここで坊ちゃんが『してもらってこい』と言わせればok!!
問題は坊ちゃんにどうそれを言わすかだ!!


ひゃっほー温泉万歳、まずは楽しんでからだよね☆







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