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□私、腐敗してましてよ
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正直言っていいかな

私って今まで相当楽して生きてきた訳よ
楽なバイトして、サボってダラけて遊んで…
なんとなーく生きてきた
つっまんない人生だと言われそうだよね、確かにそうさ!
ただ充実してたって腐った世界だけだから、現実的にどうなのって言われたらモゴモゴ



「うぁあ…仕事多い、辛い、ダルい、つまみ食いしたい、喉かわいたぁー」


こんな労働者、いねえよ
っつか使えねーし、邪魔だろう
好きな時に好きなことしてきた報いだろうね!ああっBLゲームしたい!BLサイト回りたい!!
え?セバスチャンで萌えな充実生活があるじゃないって?
甘いこといっちゃぁーいけませんよお姉さま!!!

あれですよ!仕事しながら萌え観察できるほど私体力なかったんです!
ぶっちゃけ言うと、セバスチャンが働きすぎていて私ついていけないんです!
あっちにいると思ってコソコソしてたら、気づいたら反対の部屋にいたとかざらなんだぜ?!



「くそ、セバス…犯す」
















「…何やら悪寒が、気のせいですよね」


急に立った鳥肌に、人間に感化されたのかとセバスチャンは一瞬考えてしまった。

後悔といった事はセバスチャンは今までなかった
そう、新しくシエルが雇ったメイド…アルカを拾ってしまったことを激しく後悔している。
彼女の言っている事は支離滅裂で、あまり理解出来ない事ばかり。
だがそれでも本能で、アレは危険だと警報が告げる…

確かに仕事具合は普通、一般人並にするし常識(仕事面)もある。
…が、体力がないのかよく座り込んでるのを見るし何故か気づくと自分の傍に近づいてくる。
ハッキリ言おう、悪魔なのに恐怖を一瞬でも覚えてしまった。


一応自分の見目は理解しているので、シエルの御付でついていく時
大抵女性の視線が向く事は分かっている。
だがあの視線はそういった類のものではなく、どちらかといえば…



餓えた獣が、獲物を狙う視線…とでも言うべきか



「…」


ふと彼女が担当した箇所の清掃具合が気になる。
パッと見は綺麗だ、本当に…だが…


指でスッと手すりの裏側を触れば、汚れが取れていない。
裏側が全部が全部拭いていない訳ではない、所々手が抜かれている…



「アルカさん」


「わひっ!」


「……そんな所で隠れていないで、隅々まで綺麗にして下さいね」



ニッコリ黒い笑みを貼り付け、階段したでごそごそしていたアルカに雑巾を投げつけた。
…正直出会って2日目で、女性にこんな態度を取った事はない。
だが別に彼女は気にした様子もなく、一瞬面倒くさそうな表情をしたもののせっせと手すりを拭き始めた。


…別に悪意は感じないんですよ、物盗りでも全くなさそうですしね
証拠に高級な備品を見ても、寧ろ近づこうとしない。
まあ近づいて壊されても困るし、彼女自身弁償する事も出来ないのは理解しているだろう。





さっさと背を向け歩き出したセバスチャンを、ジッと穴が開くほど見つめている



「…やっべ、勃ちそう…や。勃つモノついてないけど気分でねww」


雑巾をチラリと一瞥…うん、黒くなってる。
手抜きなのは理解していた、いつもそうだったから…
でも此処は働かせてもらってる身で、あの時とは違ってクビになったらマジ困る訳



「やるなら徹底的にやりますよ、私だって」


いつも無駄な時に発揮される徹底主義、今こそ使わねば!!!
手摺をこれでもかとばかりにごしごしと磨きつつ、小学生の時にやった手すりで滑るという事がしたいな…なんて考えたのはナイショなんだからぁああああ!!

あ、手摺りつかったプレイってなんか良くないw?
今度セバス攻め要因にそれとなく促してみようwww



「見てろよセバス!デロデロのぐちょぐちょであんあん言ってる所を覗き見してやるんだからあぁあああ!!」



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