捧げてみたり 頂いてみたり
□キミとボクとモヤモヤと
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「…一枚1000円」
「…レア物。出す価値はありそう。2枚買う。」
内容はわかってる。
代表が坂本くんの授業中の寝顔と、着替え中の写真を購入してるのだ。
以前、着替え中なんて生でもみれるんじゃない?と問いかけたボクに代表は写真と生は違う、ときっぱり答えてくれたこともあったな、と頭のすみっこで思う。
「毎度あり…」
「…ねえ、ムッツリーニ君」
「…工藤どうした」
「二人で勉強会しようよ、ムッツリーニ君」
緊張していることを悟られないようにいつもの調子で話しかける。
来年は同じクラスになれないかな。彼は暗記力があるんだから、なんて淡い期待を抱いたこともあった。
「…今、忙しい」
「だよね、ハハッごめん」
言っていて悲しくなる自分がいる。
彼に出会ってから完璧にボクは変わった。
四六時中彼のことを考えている自分がいる。
「…工藤」
「え?」
「…別に工藤と二人なのが嫌なわけじゃない」
あれ、ボクそんなに表情かわってただらうか。
「…二人は照れる。」
「む、む、ムッツリーニ君?」
じゃ、じゃあみんな呼ぼうか、
初恋…だった。甘酸っぱくて、切ない感じだけど。
「…今度二人で」
ムッツリーニ君がすきだ
END
(なんかあの二人いいかんじだよね、なんで僕ら呼ばれたんだろう)
(そうじゃな、まあ二人っきりは恥ずかしい、とかじゃろ)
(だな、だが見つめ合うのは二人っきりでやってくれ、って感じだ)
おしまい