本殿の書庫

□試合開始
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一瞬いつもと同じ感触がした
目を覚ますとそこはコンクリートで四方を囲ま
れた箱のような部屋だった
同じ感触とは学校の机に似た机に座っていたか
らだった。周りを見るとクラスメイトがそれぞ
れの格好をして寝ている。しばらく部屋の中を
見渡していると前のほうに座っていた篠原が起
きた。篠原も何がなんだか分からないようだ。

そのときだった。前にあるドアが勢いよく開い
き、5人の兵士とサラリーマンのような姿をし
た背の低い男が入ってきた。哲也はその男と目
があった。しかし男はすぐに目をそらした。
男はパンパンと手をたたいて言った
「はーい、みんな起きろー」
その声に気づいて起きた数人が他の生徒も起こ
していった

段々と部屋の中がざわついてきた
「ここどこ?」
「なんだよこれ」
「なんか怖いよ」
次々に声が飛び交う

「はい!話すのをやめましょうー」
だがなかなか話声はやまない。男が右手をすっ
と上げた。それと同時に後ろに並んだ兵士たち
が肩からかけていたサブマシンガンを降ろした。

「やれ」
声が聞こえた
その瞬間銃から火花がちった
ダラララララララララとリズム良く音が鳴った

一番前の真ん中にいた佐々木啓二(名簿番号11
番)の体がダンスを踊るようにガタガタと揺れ
た。

血が飛び散る

悲鳴

混乱する生徒

パン、また銃声が響いた

沈黙

「こうなりたくなかったら私語は慎めよー」

「おい・・なんだよ・・・ふざけんなよ!!!」
「次郎!やめろ!」


俺たちは・・・最低最悪のゲームをやることに
なった・・・

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