STORY

□賭け
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「ねえ、あたしとバトルばしてくれん?」
あー、始まった。まったく君ときたら本当にバトル馬鹿なんだから。
朝の第一声がそれなの?とお得意の憎まれ口をたたいて
「やだよ。そんなことしてもボクにはメリットなんかないし。第一美しくない。」
といった。
この会話は何日も前から毎日欠かさず行われていて、
よく飽きもしないなぁ、などと日々関心もしている。

「・・・やったら、あたしと賭けせん?
 あんたがバトルで勝ったら、今まで作ってくれた服着ちゃるけん」
「・・・ボクが負けたら?」
「そやねぇ、じゃあ、あたしが育てとる木の実の世話と、秘密基地の掃除。やったら?」
うん、なかなか条件は悪くない。
もともと掃除や木の実の世話は嫌いじゃないし。
けど、やっぱりバトルは嫌いだ。
「悪いけど、やっぱり...」
言いかけた言葉が止まったのは
君の蒼い瞳がうるんだうえ、
上目遣いでボクを見たからだ。
ボクはどれだけ君に惚れているんだろうね。
「いいよ、ただし、ボクが勝ったら絶対に着てもらうからね。」
「望むところったい。全力でやるけんね」
パッと瞳を輝かせて君は言った。

さぁ、楽しいSHOWの始まりだ!!

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