STORY
□コンテスト
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---そしてコンテスト当日。
『会場の前にある公園の噴水前に12:30に来てね。そのあと一緒にランチでもしようよ!!
あ、そうだ。分かってるとおもうけど、ちゃんと僕が作った服着てくるんだよ。じゃあね。』
昨日の別れ際にルビーが言った言葉。
とっても嬉しそうに笑ってた。よほど今日のコンテストが楽しみなんだろう。
「まぁ、そう分かっとったことやけどー」
おもしろくない気持ちをちょっと出してみる。
いけない。このままだとルビーと仲良く、なんて出来ない。
「そうったい。あたしがこんなんでどうするとよ。今日はルビーの大事なコンテストやのに。」
そう気合を入れなおして身支度に取りかかった。
なんか元気が出てきた、気がする。
ガバッと勢いよくクローゼットを開けルビーお手製の服を手に取る。
相変わらずフリルが多いけど、ちゃんとあたし好みの感じ。
あぁ、愛されてるのかも、なんて思うあたしって、ほんとバカみたい。
頬が熱くなる前に、着替えないとほんとに危ないかもしれない。
手際よく服を着て、ホックのボタンをとめる。
今回の服は、上は水色の薄手のシャツに下は青と白のストライプの(ってルビーが言ってた)スカート。
スカートのすそにはフリルがあしらってあって真ん中には大きな青いリボン。
いつもより大人な感じの服である。
そろそろ時間、と部屋の時計を見上げるとポケギアがなった。ルビーからの定示連絡。
「あ、サファイア?今日12:30に噴水前だからね。遅刻しないでよ。」
「するわけないったい。それにもうそろそろ家を出るけん余裕とよ。」
「ならよかった。じゃあくれぐれも気をつけてね。
それと、絶対走ってこないこと!!危ないし服もぐちゃぐちゃになっちゃうから。」
「はいはい。もうわかっとうと。じゃあ今から出るけん。」
「分かったよ。じゃあまたあとでね。」
ピッとポケギアが切れた。
もう行かなければ。鏡に笑顔を送って家を出た。