しゅがまよっ!*.
□「んだテメェ!?俺のこと好きなのかァ?!」
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「なんだよゥ。誰が醤油顔の男を買って来いって言ったアルか!!!」
「俺よりここの眼鏡のほうが醤油顔だろが!!!!!」
万事屋に戻るなり
神楽と土方の言い合いが始まった。
万事屋3人と土方は
仲良くない。いつも言い合いばかり。
なのになんでこいつはここに来たのか??
凄まじいマヨネーズ愛だな、気持ち悪。
ソファーに座り
言い合う土方を横目で見つつ、そんなことを思っていた銀時。
「す〜、、、、ふぅ」
ニコチンを深く吸い込んで
吐き出した煙に
土方の横顔が一瞬隠れた。
………こいつ、女にモテるんだろうなぁ〜チクショー。俺も煙草吸ったらモテっかな。
少し敗北感を感じながら
皿に醤油を垂らすと
……バレた…………。
「あっ!!テメェ万事屋ぁ!まだ食うんじゃねーよ!!土方スペシャルつくってやるっつてんだろ!!!」
「うるせぇ!!!んなもん何も嬉しかねーんだよ!大体、その呼び方やめろ!!!」
「万事屋じゃなかったら何なんだよクソ天パ」
「っっ!!!!!黒髪サラサラヘアーのお前に言われたかねーんだよ!!!!!銀さんと呼べ銀さんと!!」
「誰がテメェなんかに敬称なんかつけるか!!!銀で充分だろ。銀。」
「ぎ、//////」
ピクッと反応した銀時に
土方も動揺した。
「な、なんだよ///テメェが呼べって言ったんじゃねーか!!」
「おい、銀。」
呼んだのは冷めた目でふたりを見ていた神楽だった。
「私、定晴の散歩行くネ。今日新八ライブ行ってるしな。お前ら2人きりにしてあげるけど……避妊はするアルよ??」
にこっ
と微笑み玄関に向かう神楽と迷惑そうな定晴。
「神楽ちゃぁぁん!!??とてつもない勘違いと、とてつもなーーく恐ろしいこと言ってない?!意味わかって言ってんのぉ!!??」
「男同士でもヤレるって聞いたアル。」
「ひゃぁぁぁあ!!!!!だぁれにぃぃぃ?!?!?!」
パタン。
答えずに神楽は出て行ってしまった。
銀時は玄関に手を伸ばしたまま、後ろの存在にビクビクしていた。
「ったく。なんて教育してんだテメェは。」
しかし普通のテンションでいる土方に、銀時は心底ほっとした。
「あ、あいつ昼ドラとか火スペとか好きだからよ」
「昼ドラにも火スペにも男同士で避妊するなんて場面ないだろーが。」
さらりと卑猥なことを言う土方に言葉が詰まる銀時。
「テメェがこの家に男連れ込んだんじゃねぇの??」
「ばっ!!!ふざけんな!!」
許せない発言に、ようやく土方の方を向き睨む銀時。
しかし土方は銀時でなく、
キョロキョロと部屋中を見渡していた。
「…何見てんだよ??」
「んー」
土方はキョロキョロしたまま、つぶやくように不思議なことを言った。
「俺ぁただ、ここに来たかったのかもしれねぇな。万事屋がどんな暮らししてんのか……」
「は??」
「おっと、万事屋じゃねぇ。銀、だったな。」
笑いながら自分を見下す土方に、銀時は何かが崩れる音が聞こえた気がした。