しゅがまよっ!*.

□「んだテメェ!?俺のこと好きなのかァ?!」
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『銀ちゃん醤油ないネ!!買ってくるアル!!!!!!』







銀時は原付を走らせていた

「ぜってぇあいつ後だししたよ。ったくふざけんじゃねぇ」



醤油買い出しジャンケンに負け、スーパーへ向かっているのだ。



到着し
ヘルメットを手にぶらさげたまま
店内に入った銀時は一度足を止めた。






「は????」






黒づくめの男たちが
とある一角を封鎖している


調味料売り場だ。



目的地がそこなので
しょうがなく近づいてみると
聞いたことのある低い声が喚いていた。





「よぉーし!テメェら、月に一度の調味料特売日だ!!副長命令だ。マヨネーズ全部買い占めろぉぉ!」



「…はいはい、馬鹿共ちょっとどいてくんな〜い??」

銀時が隊員たちの後ろから登場する。


黒づくめの男たちに
一点の白…いや、銀色が
眩しくみえた。



「…またテメェか万事屋」

新撰組副長・土方十四郎は目を細め、光を睨む。


「それはこっちのセリフだコノヤロー」



「んだテメェ!?俺のこと好きなのかァ?!俺の周りチョロチョロしやがって」


「気味悪いこと言ってんじゃねーよ。お前より我が家の醤油に想いを馳せてんだよ」



土方は何故かイラッとした………
…が、理由はすぐに思いついた。


「醤油??んなしょっぱいもんよりマヨネーズのが美味だろが。テメェのセンスには呆れるぜ」

「っるせぇな!餃子なのー!消費期限危うい餃子もらったのー!!」



土方なんか視界にも入れず醤油売り場に歩く銀時。



「餃子ならマヨネーズだろが。」



「………………………………………は??????」




「だからぁ、マヨネーズには餃子だろが。」




「ちょ…なにマヨネーズが主役で餃子が調味料みたいな言い方してんのぉ?!この人気持ち悪いんですけどー!!!!え!?餃子にマヨネーズ??え、え、この人気持ち悪いんですけどー!!!!」

「っるせぇな常識だ!!!!」

「常識の意味履き違えてんだろが!!!常識と異常の区別できてんのかコラァ!?」




「……よしコラテメェ、ちょっと顔貸せや」


「んなくだらないドンパチしてたら、あの宇宙胃袋女に餃子完食されるんでぇ〜お断りします〜」

「ちげぇよ。テメェんちに連れてけってことだよ」



「へ??」

ようやく醤油を手に取った銀時はひきつった表情で土方の顔を見る。



「食わせてやっよ。土方スペシャル餃子をよ。幸せに思えや」

ニヤリと笑う男から
逃げられないと悟り、
銀時はひきつった表情のまま固まってしまった。
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