Novel

□幸せの青い林檎
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うわ、何この林檎。

ミーの口に合わなすぎ・・・。





意識がもうろうとしてる。


あーお花畑。


小人さんたちつれてきても・・・・あの親父達喜ばないか。


とりあえずやることも無いので歩いてみた。


・・・にしてもさっきの林檎どこのだよー。



あんな変な味初めてですー。



あの林檎売りのババァだましやがって。



何が願いが叶う林檎だ。



・・・って、あれ?



あんな所にこの前井戸で水くんでた時、お城に不法侵入してきた王子がいるー。



白いお馬さん乗ってるよ。



オレ王子だぜーって感じするけど・・・かっこいいなー。



近くに行きたいけどそんな勇気がありません。



意識もうろうとしてるし・・・。



強い風が吹いた。



花が舞う。



あ、王子様待って。



行かないで。



ミー1人は嫌ですー。



優しいお母様は小さい時に亡くなって。



お父様も逝ってしまった。



残ったのは意地悪な継母。



ミーは継母に虐められ、
友達もいない、ひとりぼっちの寂しい哀れな子でした。


そんな時に現れた不法侵入者ことどっかの王子様。


ボロボロの服を着たミーに優しい歌をプレゼントしてくれた。


そんな貴方が忘れられなくて、



貴方に会いたくてあの変な夢の叶う林檎食べて、



今願いが叶ったのです。



きっと夢かなにかなんだろうけれど・・・。



あぁ、力が抜けていく。



きっとあの林檎には毒でも入ってたのでしょう。


ミーやっぱり騙されたんですねー。



恋すると駄目だなー。



さよなら王子様。



最後に会えてよかった・・・。










・・・。


唇になにか触れた気がした。


甘いお花の香りがする。


ゆっくり目を開けると、あの王子様がミーの目の前にいた。


王子様はにこっとミー笑いかけた。


小人さんたちが喜んでる。


ミーをお姫様抱っこして王子様は言いました。



「お城で一緒に暮らそうぜ。・・・お前に拒否権なんか無いけどな。」





あ、夢が叶った・・・。







その後、ミーと王子様は結婚してお城で幸せに暮らしたのでした。


これも林檎のおかげかもしれませんねー。


ありがとうございました、青い林檎さん。





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