Novel

□いま、そばにいれることありがと。
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ねー、みんなきいて、きいて!

きょうはね、おれとべるのたんじょうびなんだぜ?

とーぜんいわってくれるよな?







んー、あさだぁ。


にわとりうるせー。


さっさところしちゃえばいいのに。


おるげるとにおこされるまえにめをさました。


おれ、えらくない?


さっとべっとからおりて、ようふくきがえて、べるのへやへむかった。


ろうかははしっちゃだめっていわれてるけど・・・きょうくらいいいじゃん。


だってたんじょうびなんだし。


「べるー、べるーおきろー!」


べるのへやにはいってさけんだらまくらなげつけられた。


「なんだよ、くそおとうと。せっかくじるさまがおこしてやってんのに。」


「うるせー。」


そうつぶやくとべるはふとんにもぐった。


「きょうなんのひかわかる?」


「おれとじるのたんじょうび。なに?それいがいになんかあんの?」


「ねーけど。」


「そ、おやすみ。」



・・・・。




べるねちゃった。


つまんねー。



「べるおきろよー。みみずくわせるぞー。」


「・・・・しね。ごき●りやろー。」


かっちーん。


「もうべるなんかしらねーからな!」


そういってべるのへやをとびだした。


なんだよ。


せっかくおたんじょうびおめでとう。っていってやろーとおもったのに。


おめでとうっていってもらいたかったのに。



べるのばーか。




だっしゅでへやにもどると、まくらもとにてがみがおいてあった。


・・・おれうかれててきがつかなかったんだ・・・。



ふうとうをあけて、



なかをみてみると。





あほのじるへ

おたんじょうびおめでとう。

いつもいっしょにいてくれてありがとう。

これからもずっといっしょだよ。

きょうはゆっくりねるよていだからおこしにくんなよ。

てんさいべるふぇごーるさまより




なんだよこのてがみ。


くちでいえばいいのに。


最後の二文むかつくけど。


・・・はずかしいけど、うれしい。




「じるー、じるー!てがみいつしのばせたんだよ!」


どーんととびらをあけてべるがきた。


そうそうおれもてがみしのばせたんだ。


「きのうのあさだけど。」


「・・・おれのてがみよんだ?おこしにくんなってかいたのに・・・のうさいぼうねーの?」


「おまえもな。おれのてがみよんだ?おこしにいくってかいたじゃん。」


じーっとかみをみつめるべる。


なんかきょとんとしててじぶんのおとうとながらかわいい。



たしか・・・



あほのべるへ

おたんじょうびおめでと。

いつもいっしょにあそんでくれてありがと。

これからもずっといっしょだよ。

きょうおこしにいくからまってろよ。

てんさいじるさまより



・・・ってかいたようなきがする。





ぼーっとしてたらべるがいきなりてをつないできた。


「じる、おれらずっといっしょだよな。」


「そーなんじゃね?」


「・・・じるおたんじょうびおめでとう。」


「べるもおたんじょうびおめでとう。」



てをぎゅっとつなぎかえした。


となりをみるとおなじかおのやつがいる。


おなじようですこしちがう。


どっちがどっちかなんておれらしかわからない。


なんだかとくべつなかんじ。


すこしうれしくって・・・。


きっとべるもおんなじことかんがえてたんだとおもう。


おれとべるはなんだかしあわせなきぶんになったんだ。


かおをみあわせてわらってた。




・・・たんじょうびのあさのこと・・・。





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