悪魔の遊び歌

□蜘蛛
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蜘蛛




僕は蜘蛛



僕は醜くて
地に這いつくばう


僕は醜くい・・・



どうして僕は蜘蛛なんかに産まれたのだろう?


神様を恨むよ












僕は蜘蛛

醜い蜘蛛




僕はアイツが嫌いだ








アイツは蝶

綺麗な蝶




アイツはヒラヒラと
美しく空を舞う


アイツは美しい・・・




アイツはどうして蝶に産まれたのだろう?


神様が憎いよ・・・



僕も美しい蝶に
産まれたかった


こんな醜い
蜘蛛なんかじゃなくて


僕も美しく
空を舞いたかった



蒼い綺麗な羽の
蝶に産まれたかった








蝶になりたい


蒼い綺麗な羽の蝶に















僕は蜘蛛



蝶を捕食する
醜い存在





自惚れた馬鹿な蝶たちは僕の糸に捕らわれ

捕食してやるんだ







僕は必ず
蝶を捕食する前に
たずねるんだ


¨蝶に産まれて
よかったか?¨



すると、
アイツらはみんな
答えるんだ




¨君のような醜くて汚い蜘蛛なんかに産まれなかっただけマシだよ¨








あぁ、

おまえは僕を
ここまでに
苛つかせるんだ・・・







だったら、

君も
醜い姿にしてあげるよ















僕は

綺麗なそいつを

醜く壊してやりたくなった











そして、


手足を引きちぎり

羽をボロボロにちぎり
引き裂き

体をズタズタにしてやった














なのに・・・


ズタズタのボロボロに
してやったのに


醜い姿にしたはずなのに





その姿は醜くくない



逆に

儚く美しい











なんでだ?

どうして?


醜い姿に
してやったはずなのに




どうして醜くない?

どうして美しい?















そして

蜘蛛は気づいた





美しい者は
どんな姿になっても美しく


醜い者は
いくら着飾ろうと醜い存在なのだと




アイツと自分は
全く違った存在














僕はアイツが嫌いだ


アイツは僕とは
正反対の存在だから

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