頼れる姉貴は副船長!!
□第36話
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「それじゃ、俺達はそろそろ行くぞ」
「……うん」
「おいエース。一体いつまでそこでいじけてんだ」
「ルフィ…ルフィが反抗期に……」
「いつまでも泣いてんじゃねぇよ暑苦しい」
「今日のキイチ辛辣!」
「喧しい。さっさとストライカーに乗れ馬鹿」
「うぉわああああ!?」
…ザッパアアアアン!!
「え!?ちょっエースさん海に落ちたわよ!?」
「能力者だからヤバイんじゃ…!」
「大丈夫だ」
「大丈夫じゃねぇだろ!!」
キイチに投げられて海に落ちたエース。もちろんエースは能力者なので浮き上がってこない。ウソップとナミは慌てて海を覗き込むが、キイチは慌てる様子もなくルフィの頭をもう一度撫でる。
「ルフィ」
「…ん」
「また会おう。今度は…−海賊の高みで」
「――…おう!」
「ふふ、いい返事だ」
「しししっ!絶対キイチを追い越してやるからな!」
「…それは楽しみだな」
楽しそうに笑ったルフィに、一瞬目を見開いてからニッと口端を上げたキイチ。そのまま後ろを向いて船の手摺りにひょいっと乗った。
「じゃあな、ルフィ」
「おう!」
「お前らも、コイツが色々と世話かけるだろうが…よろしく頼む」
「「「「!」」」」
「無茶ばっかする弟達を持つと、姉は心配なんだよ…」
「…キイチこそ無茶すんなよ」
「……ふふ」
ルフィの言葉には答えずに薄く笑ったキイチは、今度こそメリー号から飛び降りた。
≡≡≡≡≡≡
「……」
「行っちゃったわねー…」
「…そうだな」
「何かルフィの姉ちゃんって不思議な奴だったな…」
「現れ方もそうだが帰り方も凄かったな…」
「海王類乗って帰っていったぞあいつ!」
「エースさんの方は半分溺れてたけどね」
「ウソよ…!あんな常識のある人がルフィのお兄さんとお姉さんな訳ないわ!」
「わからねぇもんだな…海って不思議だ」
キイチとエースが去った後、各々に自分達の思った事を口にするクルー達。
俺はといえば、まだキイチとエースが行ってしまった方向をじっと見ていた。
「…ルフィ?」
「どうしたんだ?さっきから黙ってるが…」
「…いや、」
―無茶ばっかする弟達を持つと、姉は心配なんだよ…
「……」
「大丈夫か?ルフィ、エース」
「俺らよりキイチが…!」
「キイチ、目……!!」
「だーいじょうぶ。こんなのかすり傷だ」
「でもっ…!!」
「大丈夫だ」
「「キイチっ…!!」」
「…お前らが無事で良かった」
「…無茶すんのはキイチの方だろ」
「?何か言ったかルフィ?」
「…何でもねぇっ!」
昔の事を思い出して、それを振り払うように首を振った。
「サンジー!飯ー!!」
「さっき朝飯食ったばっかりだろお前!」
…なぁ、キイチ。
キイチは俺のこと、無茶ばっかする弟って言ったけど。
「いーじゃねぇか別に!めしメシ飯ー!!」
「だぁあああ!うるせーぞクソゴム!」
――大丈夫か?ルフィ、エース
一番無茶すんのはキイチだってのは、俺だって分かるんだよ。
前にたくさん守られた分、今度は俺がキイチを守ってやるんだ。だから、
「…あんまり遠くに行くなよ、キイチ」
助けに行けなくなっちまうだろうが。
末っ子の思い
(絶対)
(絶対、)
(また来てくれよな)
(姉ちゃん)
*・*・*・*・*
短すぎるだろうという事で書き直しましたが……何だこれ\(^o^)/
原作のエースの台詞をパクリ過ぎた挙句、話がごちゃごちゃしてしまったような気がしてならない(´・ω・)
2011.3.5@修正