頼れる姉貴は副船長!!
□第28話
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………
「……そういえばエース」
「ん?」
「ティーチの情報は何かあったか?」
「いや、あんまりなかった。アイツが黒ひげって名乗ってるのは分かったんだけどよ」
「…やっぱりそんぐらいか……」
「どうする?」
「…もうすぐで夜になる。とりあえずはホテルに戻って明日の予定でも考えるか…」
「そうだなー……」
全く緊張感もなく会話している二人。だが二人の周りには剣やら銃やらを持った海兵達が倒れている。
流石姉弟というべきなのか、最高のコンビネーションで海兵達をあっさりと蹴散らしたキイチとエース。30分もかからなかった。
戦闘が終わってから昼に集めた情報についてお互い話したが、ほとんど似たようなのばかりでこれと言って目ぼしいものは無い。そしてキイチの黒いオーラが収まる気配も無い。
「………つーか、エースのせいで俺達がこの島にいるってのが海軍にバレただろうがよ……」
「……あ、あの…キイチ?…もしかして怒ってる…?」
「……そんなわけ…、…ないだろ」
「(絶対怒ってるぅううう!!)」
ゴゴゴゴゴゴ、と黒いオーラを振り撒きながらエースに近付くキイチ。…非常に怖い。後ろに般若が見えそうな程だ。
そんなキイチに怯えつつ、冷や汗を流しながらゆっくりと後退りしていくエース。
「なぁエース…忘れたわけじゃないよな?この海兵達を引き連れてきたのはお前だってこと…」
「うぐっ…」
「おかげでこの町にはもういられないだろうが。…つーワケで、もうこの島から出るぞ」
「…はぁ!?もう夜だぞ!?」
「お前なら風邪も引かないだろ。炎だし、夜の海くらい大丈夫だろ」
「いやいやいや!案外夜の海って寒いもんだぜ!?」
「お前に拒否権はない」
「え、ちょっキイチィィィィィ!?この手は何!?」
「何って…ただお前の腕を掴んでるだけだろうが」
「ただ掴むのにこんなに力を入れる必要はねぇよな!?あだだだだ!!何か腕がミシミシ言ってる!!」
キイチに腕を掴まれたエース。確かにキイチの指はエースの腕に食い込んでミシミシと骨が軋む音が聞こえる。
「準備は良いか、エース」
「準備って何の…―「『海砲(カイホウ)』!」――ぅおあああああ!?」
キイチはエースを物凄い勢いで投げた……というか、能力を使ってぶっ飛ばした。
ちなみに『海砲』というのは、キイチが能力で両手に集めた水の水圧で相手を飛ばすというものだ。(ようするに水で作った大砲みたいな感じ)
「―…これでエースは良いか。あとは……」
エースを飛ばした方向を見たキイチは、ある物を用意して大きく息を吸った。
≡≡≡≡≡≡
「ああああああ!!!」
こちらエース。キイチにぶっ飛ばされて只今強制的に空中散歩をしている。
てかヤバイ。これはこれで案外楽しいんだけど(←)そろそろ見え始めたものに俺は焦る。
「キイチィィィィ!海が見えるんだけどォオオオオオ!?」
そう、目の前に広がるのは真っ青な海。あぁいつ見ても綺麗だな……じゃなくて!!
このまま飛んでたら俺は海に一直線なんだけど!!どんだけ強く飛ばしたんだよキイチ!!
「ちょっ流石にヤバイってこれぇええ!!」
炎を出してこの勢い止めようとするが如何せん、キイチの技は全て海水を使っているから俺は海水でビショビショ。
つ
ま
り
、
「能力使えねぇえええええ!!」
マジでヤバイと思って空中でもがく。だがどうする事もできなくて、海面はすぐそこまで迫って………!
ピィーーーーーー!!
「ぶべっ!!」
いきなり笛の音が聞こえた、と思ったら何かに激突した。痛い。それに変な声が出た。
「ってぇーな……………!?」
『グルルルル…』
何 故 に 海 王 類 の 上 !?
しかも確かコイツ、キイチがルーナとか呼んでた奴だ!!何かコイツ俺の時の態度とキイチの時の態度の違いがありすぎじゃね!?めっちゃ唸ってるし!!(食われる!?)
『グルル!!』
「いやいやいやいや!!俺喰われるならキイチって決めt「何馬鹿な事言ってんだエース」…キイチ!!」
一段と低くなった唸り声に焦った俺の後ろからやって来た呆れ顔のキイチ。しかも何故かキイチの手にはストライカー。…何で?
「ほら、ストライカー取ってきてやったからさっさと乗れ」
「お、おう」
「ん、あと一応上着着とけ」
「…あ、ありがと…」
「…何で顔を赤らめる」
「や、何かキイチがいつもに増して男前だったから…」
「さて、行くぞ」
「まさかのスルー!?」
俺の精一杯の告白(?)をスルーして先に進むキイチ(が乗ってる海王類)。聞いてきたのはキイチじゃねぇか!!
「ルーナ、次の島はどこだ?」
『クルルル……』
「……そうか、」
「え、何処?」
「アラバスタだ」
「………え?」
「…アラバスタだ」
「…早くね?」
『グルルルル!』
「狽ィわっ!?何だ!?」
「『お前のせいだろうが』だと。…確かに、お前のせいであの島から急いで離れる必要があったからな」
「え、」
「あのまま島にいたら海軍の応援が来るかもしれないだろうが」
「……あ」
「しかも近くの島も探されるだろうから、あまり近い島には行けないしな」
「………すいません」
「…ま、ここまで来れば大丈夫だろ。アラバスタで黒ひげの情報があればいいんだがな……」
「…だな」
さて、急ぎますか
((やべ、この上着キイチの匂いがする))
(…何で顔赤らめてるんだ?)
(い、いや…(ツンデレ万歳!!))
(…はぁ。ま、ちゃんと着とけよ)
(ん。…あれ、そいえばさっきの笛の音って何だったんだ?)
(ん?これか?これはルーナの呼び出し専用の笛だ)
(へー?)
(これを吹いたらルーナが来てくれるんだよ)
(おぉ、成程!)
*・*・*・*・*
うぅ、遅くなってすいません!
久々の更新です。久々すぎてどんな風に書くのか忘れてしまいそうでした。流石に焦りました。
その時の修羅@の脳内の様子↓
あれ、どんなだったっけ。やっべ。キイチの口調分からなくなってきたし!どどどどうしよう!?よく分からなくなってきたぁああああ!
……
何か書いとけば良いか!!(どーん!)
とりあえず色々と必死に書いた第28話ですが……。何か間違ってたらすいません。