頼れる姉貴は副船長!!

□第32話
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「あのな!あのな!それで―…」


「分かった分かった。そんなに焦らなくてもちゃんと聞いてるから」



キイチに抱きつきながら楽しそうに話すルフィ。仲良くほのぼのとした雰囲気で、さぞ微笑ましい風景なのだろうが………そこ、俺の場所なんだけど。



「おいルフィ。そこは俺の場所だ。離れろ」


「いやだ」


「つーか熱いし苦しいんだがお前ら…」


「はーなーれーろー!」


「いーやーだー!」


―ぎゅうううう!!


「…お、い。苦しい…」


「おいルフィ!兄ちゃんの言う事が聞けないのか!?」


「エースはいつもキイチといるんだから別に良いじゃねえか!」


「…おま、ら……ちょ…っ…」


「ルフィ!」


「いーやーだー!!」


―ぎゅううううう…!!







「……………苦しいって言ってんだろうがぁああああ!!」


「「ぎゃああああ!?」」


























「………で?何か言う事はあるか?」


「「ずいまぜんでした」」



メリー号の甲板のど真ん中に正座しているトリプルアイスクリームを作ったルフィと俺。とその前にどす黒いオーラを放ちながら仁王立ちしているキイチ。…どこかで見たような光景だ。



「なぁルフィ。俺、苦しいって言ったよなぁ…?」


「…お、おぅ……」


「エース、俺は人の話はちゃんと聞けって教えたよなぁ…?」


「そ、そうデスネ……」









「……何かすごいな、キイチって」


「……だな」


「…すげぇ」



…感心してないで助けて欲しい。……あ、足が痺れてきた…。



「キイチ…、そろそろ正座止めていいか…?」


「あと1時間」


「ふぬぬぬぬ……!」


「エース…お、俺もう無理だ…」


「ルフィー!!」



ゆっくりと倒れていったルフィ。……お…俺ももう無理……



「エース」


「はいぃいいいっ!!」


「お前は倒れたら書類二倍な」


「はいぃいいいいいっ!?」


「ちゃんと反省しろ馬鹿」



あぁ…今日もツンツンすぎるぜキイチ!!そんなキイチも好きだがそろそろデレてくれてもいいじゃねえか!



「一生無いから安心しろ」


「愛のテレパシー!?」


「声に出てんだよ馬鹿」


「さあキイチ!俺の胸に飛び込んd「人の話聞け」ぐふぉっ!!」



キイチに向かって腕を広げたら華麗な右ストレートを食らった。めっちゃ痛い。けどキイチの愛の鞭だと思えば痛くないぜ!!



「(…どこで育て方を間違えたんだろう……)」



遠くを見ながらキイチがそんな事を考えていたなんて知らずに俺はキイチに抱きついてまた殴られた。




















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