12/07の日記
11:02
ねずみの童話
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昔々、私がまだ子ネズミだった頃のお話です。
私達ネズミの家族は、お相撲さんで有名な東京両国の緑町交差点付近に棲んでいました。
其処は変形三階建ての古い木造の家で、大きな車が家の前を走り抜けると、「ガタガタガタ」と各階が別々に揺れるような変った造りです。
一階は「山駒風呂釜店」の看板が掛けてある作業場、二階には食卓と居間があり、三階は寝室になっていましたが、人は住んで居ませんでした。
私達家族は一階の作業場の奥に部屋を造りましたが、作業場はちょっと揺れるとスパナや鉄板が落ちてきて危ないからとの理由で、ノンビリ屋の私だけが、二階の居間の方に家族と離れて棲む事になりました。
壁に沿った狭くて急こうばい勾配の階段の途中に踊り場があって、そこをカーテンで仕切った階段の横が、私の小さなお部屋です。
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