捏造小説

□長編小説:チョコボールネウロの愛
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第四話 卵あたためますか


これまでのあらすじ:かわいさあまってついつい交尾。





キョトンとしていたヤコは、ふと我にかえりました。

「どうして私に‥その‥したの?」
「わがはいからの求愛の品をうけとったからだ」

食べたとうもろこしは、巣に招いたときのおもてなしではなくてプレゼントでした。

「知らなかったんだもん。プロポーズされるなんて思わなかったし」
「もうおそい。我々は夫婦になったのだから、これからはいっしょに暮らすぞ」

鳥の発想にヤコは納得できませんでしたが、嬉しそうに抱きしめてくるネウロがかわいいので、おこるにおこれません。

ダマしたくてつれてきたのではないですし、そっとため息をついてゆるしてあげました。

「じゃあ、せめてうちに来て。木の上は風がふいてさむいよ」
「うむ、よかろう」

ヤコはとりあえず家に帰りたかったのです。親には夫婦になったことははなさず、鳥が飼いたいからつれてきたといいました。



そして幾日か経ったある日のことー

「ネウロ‥」
「クェ?」
「あさ起きたら卵産んでた」

ボー然とするヤコのうでの中には、卵が2コありました。



「ふむ、血管がすけてみえる。ふたつとも有精卵だ」
「いのちが宿っているんだね‥なんで?」

人は卵をつくる体ではないのに、とても不思議なできごとです。じつは異端種であるネウロのDNAが奇跡をおこしたのでした。

「ヤコでかした。かえるまでずっと抱っこするんだぞ」

ゴロゴロと胸にすりよるネウロがくすぐったくて、ヤコは身をよじりました。

「‥学校があるんだけど///」
「わがはいだとクチバシで割ってしまうかも知れん」

真顔でそういわれてはネウロに任せられないので、はらまきに入れて登校しました。



(鳥と人間の子‥どんな姿で生まれてくるのかな‥?)





〜補足〜
人間世界で見ると女子高生を拉致しDVしたあげく妊娠出産させるというスキャンダル満載なネウロですが、鳥なので罪になりません。






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