Novel

□贈り物
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エリンの誕生日がやってきた。誕生日を知っていた学童や教師達は祝う。


ある学童はエリンの似顔絵を送り、歌を歌う等といった数々の贈り物がエリンへと渡された。

寮にもいくつか贈り物が置かれており、エリンはふとあるものに気付いて表情を綻ばせた。


――イアルからの手紙


久しぶり届いた手紙の内容は最初に「誕生日おめでとう」と書かれており、後は簡潔に近況報告を述べられていた。


彼らしいと思ったエリンはふと封筒の中に入れられているものに気付く。


エリンは不思議に思い、封筒を逆さにした。すると、木で出来た指輪が手の平に転がった。

指輪には細かな細工が施され、緑色の石が埋め込まれている。


エリンは驚き、何となく左手の薬指にはめてみる。


ぴったりと合った指輪を上に掲げて眺め、嬉しさが表れた表情で机に向かった。


(お礼の手紙を書かなくちゃ!)


エリンは椅子に腰掛けると便箋を取り出し、指輪を左の薬指にはめたまま、手紙の返事を綴り始めた。



Fin.

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