If...Paro...
□もしもシリーズ第三弾!
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「ったく、来るのが遅い。何分待たされたと思ってるんだ?」
「仕方ないやろ。エリンちゃん、植物見てたんやから」
尋ねられた事に、先に答えたのはユーヤンです。エリンは苦笑しながら、話しかけてきた人物を見ました。それはトムラでした。白ウサギです。頭からはウサギ耳がぴょこんと生えています。
猫ユーヤンは腕を組み、言います。
「それよりもトムラ先輩、速いんとちゃう?もう城の中やん」
ばかでかい時計を提げたトムラは「うっ…」と呻き声を上げました。
そう、彼らは目的地であるハートの城の中に居ました。猫とウサギの言い合いは続きます。主人公であるはずのエリンは放置プレイです。←
「そうそう、それに女の子を置いてきぼりにする男の人って、うちは見た事ないわ」
「なっ…!それは、お前らが余計な所見ていたからだろ!?」
「そんな事関係ないわ。これは、トムラ先輩の性格ですよね?」
「人の揚げ足を取るなよ!」