If...Paro...

□もしもシリーズ第一弾!
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「あ、ごめんなさい。私が話し掛けちゃったせいね」


エリンは少し下に俯いた。彼の邪魔はする気は全くなかった。ただ、久しぶりに会ったので少しでも話したかっただけ。きっと、大勢の中から友達を探す事を苦労してしまうに違いない。

エリンが気に掛けている様子を見たイアルは心配せぬようにと首を横に振った。


「気になさらないで下さい。あいつは人を気にせずに先へ行くんです」


自分は嘘を言ってはいないはずだ。実際に、大勢の人込みの為なのかあいつは自分がいない事に気付きもせずにすたすたと歩いてしまっている。


「そうなの…。でも、これ以上話していてどんどん離れちゃうのも駄目ね。そろそろ自分の買い物をするわ」

「そうですか。また、手紙を書きます」


にっこりと笑ったエリンは手を振り、イアルは軽く会釈をしてカイルの背を追った。

エリンは買う品を思い出しながら、イアルとは反対の方向に歩いて行った。



Fin.
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